既製の外壁材を使いワンランク上の仕上がり感を生む方法@石川 利治

住宅の外壁には、色々な素材のパネルや左官仕上など様々な材料、製品が使われています。


外装とそこに取合う内装材を含めてカラースキムを行っている様子。外装の場合は特に太陽光のあたり方によって色の出方が変わるので晴天時と曇天時の両方で確認を行う。

近年の木造住宅においては「コスト」「バリエーション」「防火への対応」「通気層の取りやすさ」「施工のしやすさ」などの要因から窯業系サイディングが使われる事が多いと思われます。

窯業系サイディングとはセメントと木質系の材料を混合してパネル化された外壁材になります。各種メーカーが製品化していますが、パネルの見付寸法は概ね統一されており、働き幅で455㎜×3,030㎜になります。これは木造住宅の寸法体系が尺(約303㎜)を基準に作られているため、1.5尺×10尺とする事で製品のロスを減らす効果と取り回しの容易さが見込まれているのでしょう。長辺のジョイントは約8㎜で重ね合わせられ、短辺側は約10㎜の隙間を開けシーリングで塞ぎます。この事を外観上の仕上がりから鑑みると、455㎜毎のパネルジョイントは比較的目立たなくなるのですが、3,030㎜毎のシールジョイントは必ず見えてくると解釈できます。

パネルのデザインバリエーションは非常に豊富なのですが、個人的には455㎜×3,030㎜の製品サイズをなるべく感じず、大きく一体の壁面になる様な柄の選び方や割付を行っています。特に柄に関しては長手方向にラインが流れるものを選ぶ事が多いですが、455㎜の中で重ねジョイントが消える(目立たなくなる)事も重要視しています。割付に関しては、縦張りと横張りを使い分けていますが、壁の長さや高さによって、なるべくシールジョイントが出て来ない様な割付も考慮しています。


サイディングを縦に割付けた工事中の様子。今回は1枚のパネルにストライプが8本掘られている製品を使っておりジョイント部が目立ちにくい。高さ方向は長さ3,030㎜を使いきり、上部は同じパネルを横方向に割付けている。下端の水切りはアルミアングルにより製作。

それと同時に端部の納まりも非常に重要です。壁面の下端には水切り金物が必要になりますが、各メーカーが用意している製品は見付が太く、存在感がかなりあります。特に目線の近くに水切りが出て来る様なケースでは、アングル材を加工して使ったり、板金工事で水切りを製作してもらうといった事も行っています。製品性能のメリットは最大限活かしつつ、仕上がり感は窯業系サイディングっぽい感じをなるべく消すという・・・少しメーカーさんには怒られてしまいそうな方法ですが、これがワンランク上の仕上がり感を生む事になると思います。


アプローチ部分の外観。玄関扉に向って右側上部が縦張りに対して、1階部分のベージュ色のパネルは横張りとしている。向って左側の壁は木パネルに塗装をしたもの。

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