こども部屋とみんなの書斎@田邉恵一

住宅設計をお手伝いするとき、ほとんどの場合「こども部屋」が必要になります。

そして、こども部屋に関しては将来家族が増えることも考えられるので、どのようにプランに反映するかがポイントになり、こども部屋を広くされたい方も多く、6帖〜8帖ほどの個室を望まれることがほとんどです。

でも、私の幼い頃を思い出すと、個室として与えられた「自室」は中学時代からでした。その頃は日本家屋でしたから、障子やふすまで仕切られた4.5帖ほどの机とベッドとタンスだけ置いた、居間と親の寝室の間の部屋で、完全な個室ではありませんでした。

もちろんこのスペースにはプライベートなどなくても、なんら苦にはなりませんでした。

改めてこども部屋を考えると、本当に「こどもの為ゆとりある個室」が必要なのでしょうか。確かに受験時期や年頃になると「個室」も欲しくなりますが、幼少期はほとんどが両親と一緒に寝室で就寝し、勉強や宿題もリビングのお母さんの目の届く所で行うことが多く、やはり特に幼少期のこども達にとって重要なことは、常に家族と関係を保つてることでしょう。

その為、個室は快適に篭れる広いスペースではなく、寝場所と勉強に集中できる必要なミニマムな場所があればこと足りるのではないでしょうか。

私の場合、こども部屋はベッドと勉強机と収納を置けるだけの広さを想定し、将来は複数の個室にできるような自由レイアウトできる広さを持たせることが多く、合わせて「みんなの書斎」を作るようにしています。

この「みんなの書斎」は、お父さんの書斎と兼用することも考慮し、リビングなどいつも家族とつながることができるパブリックな部分に計画しています。ここには本棚や大きなデスクがあり、LANなどの設備も準備することで家族の第二のリビングとなります。「みんなの書斎」はいつも家族と同じ空間を有し、家族との会話も少なくなることはありません。一度、考えてられてみられたらいかがですか。

 

たなべけいいち

 

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