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家族と共に美しくなる空間が「渡辺篤史の建もの探訪」で放映

新年最初の「渡辺篤史の建もの探訪」にて当事務所が設計監理しましたakari庵が紹介されました。比較的新築に近い住宅を多く紹介している番組ですが、akari庵は築8年。新築当初ではなかなか味わうことのできない建築と建主が馴染んでいる様子が紹介されました。

私が考える建築は新築当初が一番美しい空間ではなく、クライアントと共存し、共に成長し、美しさを増してゆく空間を心がけています。

特に住宅の場合、その場所で40年、50年と生活が続きます。ですから、その地域や周囲の人々と共に素敵に歳をとっていける建築を創らなければなりません。素敵に歳をとると言っても、整形ばかりしていて80歳になっても皺ひとつない人は逆に不自然ですよね。建築も同様で、いつまでも新築の状態のままではなく、笑い皺のたくさんあるおじいさん、おばあさんのような素敵な歳の取り方のできる住宅が生まれるよう心がけています。

筒井紀博
筒井紀博空間工房

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ろうそくが発祥のイルミネーションで飾られた街の灯り

今週はクリスマスですね。

この時期になると、多くのところで「イルミネーション」が盛んに行われ、美しい風景と街並、賑わいが生まれます。

この「イルミネーション」の発祥を調べてみると16世までさかのぼり、宗教家のマルティン・ルターが夜空の星空に感動し、森の木々にロウソクを飾り再現しようしたことが始まりだそうで、日本おいては1900年に神戸で軍艦のお披露目式で行われたのが最初のようです。

どちらにしてもその歴史は長く、当時は商業目的に銀座のデパートなどでも行われるようになり、人々の人気の集めていたのでしょう。

近年の「イルミネーション」では、街並全体で環境演出を兼ねて行われるようになり、シンプルな灯りが街全体を暖かくする風景に、私もワクワクした思い出があります。

 

 

 

 

 

その一方で、「光害」や「エネルギーの課題」もありますが、私にとって最も美しく感動するのは、「宇宙から見る地球の夜景」です。最もスケール大きいイルミネーションだと思います。

 

 

 

 

ただ、この地球の夜景に想いを寄せると、ちょっと考えることがあります。それはこの「灯り」の基には暮らしがあり、人がいて、命があります。

それこそが灯りの持つ力で、灯りが「揺らぎと影」を生み、「空間の奥行き」を作り、いろいろな人々の暮らしを支えているのでしょう。

街のイルミネーションの灯り一つ一つに、そのような理念を感じることが出来ると、最も美しいイルミネーションになるのではないでしょうか。

田邉恵一
株)田辺計画工房

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超狭小地で木造3階建て注文住宅を建てるアイデア工夫

コネクト滝川です。

今日は先日上棟した、小さくても夢がいっぱい詰まった家のお話。

北区に建設中のこの住宅は車2台がやっと止められるくらいの大きさの敷地です。

そこに木造3階建ての家を建てることになり、現在工事中です。

木造の場合、3階建てになると法律が厳しくなり、構造・仕上・防火などのレベルが人段階アップします。当然コストも高くなるのですが、コンパクトな敷地の場合は高さ方向に建物を大きくする以外選択肢はありません。

もちろん鉄骨やコンクリートという方法もありましたが、それほどお金をかけたくない、という方針だったため木造としました。

コンパクトな敷地の場合、建物のカタチが複雑になりがちです。

敷地が道路に面している場合は、道路斜線制限という法律で建物の立面的なラインが規定されますが、3階建ての場合は少し道路からは離しても3階の部分が斜めになり、道路沿いめいいっぱいに建てると2階の部分から斜めのラインが出てきます。

また敷地が四角くないので、平面的にも斜めの壁が出てきます。

そんなこんなで、外形はちょっと不思議な、都会的な形状の家になる予定です。

さらに内部はスキップフロアとなっていて、3次元の形状は複雑な家になりました。

設計していても頭をひねることのあるこの家。建て方はうまくいくのか、少しばかり心配しながら建て方の日を迎えました。

建て方の日。

SE構法という柱と梁などの接合部を鉄の金物でつなげる構造としていたので、直角でない接合部や斜めの梁などがちゃんと納まってくれるのか、チェックしに現場に向かいました。

微妙な角度であっても、ひとつひとつ特注の金物を用意してあるので、建て方の精度はかなりのもの。鉄骨造と同じ精度といっていいかもしれません。

屋根の形状はあまりに複雑だったので、くみ上げる順番を間違えて、やり直ししていましたが、それ以外は順調に予定通り1日で上棟しました。

春には完成する予定です。オープンハウスを実施しますので、またこちらでご案内いたします。

 

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滝川淳+標由理

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土地のマイナスを設計デザイン力と工夫でプラスの家にする

(前編)からの続きです。(後編)では周辺相場よりも安いマイナス要素を持った土地を購入してどのように建物を建てたのかを実例で紹介したいと思います。

前編で一枚の敷地写真を貼りましたが、この土地に計画した斜面住宅を紹介します。敷地の北西には花見川という川を背負い、その川に向かって急ではありますが斜面状の林があり、そこを抜けて行くと親水空間であるサイクリングロードと川にアクセスができるような環境でした。宅地を販売している業者は5m〜6mくらいの擁壁を建てて平地にして販売しようとしていました。そうなると北西の緑はほとんど感じられなくなる上、川とは心理的にも物理的にも断絶されてしまいます。つまりその環境からスポイルされて、どこにあっても変わらない土地になってしまいます。せっかくのこういった環境なので、出来ればそれをマイナス要素ではなくプラスにしていきたいと強く思ったのです。

そこで擁壁を立てる工事費を引いた金額で土地を購入する旨伝え、斜面に寄り添うような計画を提案したのです。建物を機能毎にブロック状にして段々に配置することで下階の屋根は上階のテラスに利用し自然を感じる居場所として機能します。私たちはこの家を「スキップガーデンはうす」と名付けました。

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スキップガーデンとすることで川や緑といった自然環境との接点が大幅に増し、北西ながら魅力的な環境を創出できました。室内に入ると北側いっぱいに設けた開口部からこれでもかと緑が飛び込んできて、まるでどこかの別荘のような佇まいです。しかも林によってサイクリングロードからの視線は一切入らずにプライバシーはしっかりと確保されます。上階に上がれば川をパノラマ状に見下ろす眺望を享受でき、家のどこからでも自然を感じます。このような考え方が評価され、2015年千葉市都市文化賞にて建築文化部門入選を頂きました。

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というようにマイナス要素を持った土地でもアイデアを駆使して適切な設計をすれば問題を魅力に昇華させることができます。さらに言えば、それほどマイナス要素を持っていない土地であっても、その周辺環境をしっかりと見極め、住まい手が求めているライフスタイルをちゃんとデザインして設計するともっともっといい住環境になるはずです。つまり住空間にとって大事なのは土地の価格ではなく、設計力や提案力なのです。

土地の購入を考えている方は是非建築家と一緒に土地を見てください。思いも寄らないアイデアが出てくるかもしれません。きっと販売価格とは違う土地の評価基準が感じられると思いますよ。

鈴木恵介
(株)空間計画提案室

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家住宅のリビングやトイレの壁面を色彩カラーで塗装する

住宅の室内の壁の仕上げの色を決める時、私たちは白を主体に考えます。生活には必ず色があり、建築(住宅)は一歩下がることでそこでの暮らしを主役にするためです。

ただ、施主からは室内が白だけではつまらないと言われることもあり、そんなときはさりげなく存在感がある程度に壁一面だけ色を入れたりします。事例として多いのはトイレの壁です。もちろんリビングや居室などの日常生活空間にも色を入れるときがありますが、出来るだけ落ち着いた感じの色を選択します。

我が家ではリビングの壁をグリーンにしています。

(http://www.tres-architects.com/works/renovation/ans/)

下地は木の板で、その木目を残しながら、ベンジャミンムーアというメーカーの塗料を使用しました。発色もよく空間になじむような色を選択しました。さらにこの壁面にニッチも作り、クリスマスなど季節毎の飾り付けで、私たちの生活に季節感を与えてくれます。壁に塗った色はおかげさまで季節感を邪魔していません。

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さらに我が家という事もアリ、洗面室は水色を選択しました。さすがにこれはチャレンジだったのですが、意外にも生活になじんでいます。寒い季節でも不快感はありません。たまに施主にこの色を提案したりするのですが、1件だけの採用に留まっています。

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清水禎士+清水梨保子
トレス建築事務所

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