「土地購入のリスクと賢い土地の買い方」 @岡部克哉

家を建てようとする時、まずは土地を探して、土地が買えたら次に建物を考える。
建築家に依頼しようか、ハウスメーカーにしようか。それとも地域に根差した工務店に頼もうか。家づくりに対して、このような流れをイメージされる方が多いのではないでしょうか。

昨今土地の値段があがり、首都圏で土地を購入して家を作るという住宅の取得方法が、厳しさを増していますよね。政府の後押しもあり、中古住宅を購入してこれをリフォームするという選択肢も、益々魅力的にみえるようになっているように思います。

そんなご時世にあっても、土地を買って家を建てたい。しかもお気に入りの建築家と。
こんなこだわりのある方に、不動産屋でもあり建築家でもある筆者が、私の考える「土地購入のリスクと賢い土地の買い方」をご紹介したいと思います。

筆者の設計事務所は20年の期間活動の中で、年間数件の住宅の設計に携わってきました。これらの住宅の7割近くは、土地購入からご協力させて頂きました。こんな実績をもとにお話させて頂きます。

まず土地と建物の購入代金の割合について考えてみましょう。地方都市であれば、「土地の購入価格<建物の建設代金」が一般的です。これに対して首都圏はというと、まったく逆で「土地の購入価格>建物の建設代金」という状況が一般的と思います。近年、建設単価があがったと指摘されますが、前述のように昨今の土地値段の上昇もあり、首都圏での状況(建物より土地の方が高い)はあまり変わっていないようです。

このように、建築家に設計をしてもらいたいと人には逆風が吹くなか、どのようにすれば理想の我が家を作れるか。当たり前ではありますが、大前提となるのは、土地の購入代金をおさえる事です。では、どうやって?
駅から遠くに離れても構わないので安い土地を購入という手も無いことは無いのですが、
最初のおススメは、変形敷地や、北側に傾斜している日当たりの悪い土地。次は小さい敷地。反対に買ってはいけないのは、整形の南側道路の敷地で、周辺相場よりも高い土地。
一般に不動産屋さんは建物に関して、あまり深く知らない人が多いです。
ちょっとびっくりするかもしれません、不動産屋の会合に出ていても、不動産屋さんは土地売買の専門家ではあっても、建物に関してはこんに知らないんだな。と思う事が多くあります。
ですので、悪気なく「南側道路で日当たりが良く、おまけに整形地なのでどんな建物でも建てられますよ。ちょっと高めですけど、一点ものなので、是非如何でしょうか」などと言ってきます。
この話にのってしまうと、土地購入に大枚をはらう事になり、建物と土地の価格バランスがより悪い方向に進みます。
更に、高度地区規制にかかる土地では、南側道路の敷地の場合、北側斜線制限の影響を受け3階建が上手く建たない事もあり得る始末です。

このような「こんなはずでは!」という事態に陥らないために、おススメなのが、「土地探しを建築家と一緒に行う」という事です。

敷地が変形している事や日当たりの悪さなども、考え方と設計次第で、欠点を個性に変えられる事が沢山あります。

土地購入前に建築家にラフプランの製作を依頼して、こんな土地でも素敵な家が建ちそうだという事を確認してから、土地の購入をすれば安心ですよね。

さあどうしますか。