「家づくりのイメージの共有の仕方」@幸田真一

家づくりを進めるにあたって、設計者やデザイナー側に住まい手となる自分達」がどのような家を作りたいのか、どのようなインテリアが好みなのか、それを正確に設計者に伝えることがとても重要になってきます。さあ、どうやって伝えよう。家づくりに出てくる言葉もよくわからないし、全然勉強もしていないから気が滅入るなあ、なんて難しく考えないで大丈夫です。イメージを伝える方法やポイントを幾つか挙げてみます。

「気持ちいい、明るい、かっこいい。」
どんな家にしたいかとお伺いするとこのような形容詞がいっぱい出てきます。
意味不明の抽象的な言葉も思いついたままいっぱいお伝えください。その単純なキーワードで何を家づくりで大切にされているかを設計者が整理、再構築してくれます。

「こんな感じ、あんな感じ。」
外観の嗜好やインテリアの趣味は言葉で伝えるのが難しいですよね。
よく雑誌媒体に出ているような、モダンとかフレンチとか和風とか。それらが合体して和モダンだとかフレンチモダンだとか。このようなキーワードは人によって理解が違うことがあるので、キーワードに加えて気に入っている雑誌のスクラップや写真をご用意頂くと間違いがありません。その写真のどこが好みでそこからどんな生活をイメージしているのか設計者がどんどん掘り下げてくれます。

「物が多い、片付けられない。」
そんな方は現在のお住まいに設計者を招いて物の量と片付けられない原因を直接見てもらうのが一番良いと思います。その原因が単純に所有物が多いからなのか、収納が少ないことが要因なのか判断してもらえます。必要な収納の量を言葉で伝える場合はハンガーパイプで何メートル必要とか、タンス何竿置きたいとかお伝えいただくと量を共有しやすいです。

このようなことを伝える方法は、文字で箇条書きにしても良いですし、今の時代はwebで簡単にイメージ写真を集められますから大いに活用してください。
そしてハチャメチャなご要望が少しずつ設計者の手によってまとめられ形になっていくのを楽しんでいただければと思います。

住まい手の中には、収納の内部の絵を描き、掃除機をここにしまってアイロンはここ、ストックのティッシュはここといったような実に細かな内容を、子供が描いたかのようなラフなスケッチで描いてきてくれる方もいらっしゃいます。
もちろん、つじつまなんてあっていませんが、家づくりを楽しまれているのが伝わってきて設計者も期待以上のものを提案したいと思います。

また、決めつけない頭の柔らかさも必要かもしれません。設計の過程の中では、自分が思いもよらない考え方や使い方を設計者が提案してくれることもあります。そんな時は今までの固定観念を一度捨てて耳を傾けるとより自分らしい家になっていくのではないかと思います。

最後になりますが、設計者が最も知りたいのは部屋の畳数とか外壁の色ではなくて、家づくりの主役、ご自身のライフスタイルです。最後にもう一度書きますが、イメージを伝えるのに難しい言葉も住宅の勉強も必要ありません。伝えて欲しいのは住まい手の家づくりに対する熱量なんだと思います。