「窓について」 @鈴木恵介

家を建てる時に窓なんて要らないという人は恐らくいないと思います。
日本は四季があるために、その季節を感じる外部との接点という意味でも窓の存在は重視されてきましたし、「南向きの大きな窓」という言葉には日照に対するある種の強迫観念すら感じます。

しかし、その窓について皆さんはどの程度真剣に考えたことがあるでしょうか?一言に「窓」と聞いてイメージするのはどんな形の窓でしょうか?
恐らくですが、多くの人が答えるのはいわゆる「引違い」の腰窓ではないでしょうか?それもそのはずで、現代の住宅では一番多く採用されているのもこの引違い窓であるのは疑いようもありません。
でもちょっと待ってください。「窓というものは一体なんの為にあるのか?」ということを少し立ち止まって考えてみると、もっともっと窓辺が楽しくなります。

当たり前ですが、窓があると光が入ってきます。開ければ風が抜けます。窓の外に目をやれば景色が見えます。この三つの機能だけでも分解すれば窓の形は変化します。
例えば、「風は抜けなくていいから光だけが必要」であれば、窓が開く必要は無くなります。はめ殺しでいいということになりますし、さらに外は見えなくて良い(見られたくない)のであれば、透明のガラスである必要はなくなります。
一方では美しい景色を見たい時には窓の存在を感じさせないように、出来るだけシンプルな窓を選んだりします。
その他にも、「出入りする」(掃き出し窓や全開口窓)、「飾る」(出窓やステンドグラス)、「空間をつなぐ」と云った目的ごとに適正な窓をセレクトし、空間とマッチングさせていくのです。つまり、そこの場所で何をしたいのかによって、必要な窓の機能や形、設置場所や高さなどは様々に変化するのです。

そう云ったことを少しだけでも意識すると、窓辺の空間は一味も二味も質が向上します。
是非参考にしてみてください。