床材のじゅうたんカーペット畳のメリットデメリット保温クッション吸音

今週のリレーブログを担当しますギルド・デザインの磯村です。

今回は、カーペットについてですが、畳についても整理したいと思います。

35年くらい前までは、住宅の床材といえば、畳やカーペットが主流でした。
生活習慣も大きいですが、当時は、家の作りがまだまだ断熱に対応できてなくて、冬のことを考えると暖かい床材が大切だったように思います。

メリット

1、保温性、断熱性
繊維内部にたくさんの空気を含むので、冬期に素足で踏んでもひんやりすることがありません。高気密高断熱で省エネ住宅が増えてきましたが、そんな住まいでも、さらなる省エネに貢献できそうです。

2、クッション性の高さ
ホテルなどで体験すると思いますが、部屋の中で靴を脱いでカーペットの上を歩いた時の心地よさは、ご存知かと思います。
衝撃がなく、足腰に負担がないので疲れにくい床材です。特に畳が基本であった日本人にはそうなのかもしれないと思います。
また、子供や高齢者が転んだ時のことを考えると、安全性の高い素材ということができます。

3、防音性・吸音性
ものを落とした時や歩く音など、下の階へ音を伝えにくいので、2階がリビングで1階が寝室というプランには、向いている床材です。
吸音性も高いので、生活音を吸収してくれます。室内で音が響かず、静かな生活が望めます。

4、デザイン・素材の多様性
天然素材のシルク、羊毛、綿、麻から化学繊維まで、素材にバリエーションがあり、それぞれの素材の特徴を楽しむことができます。かつてのデメリット補う素材や対策も出てきています。
何より、織・色柄の多様性は、住まいのデザイン、部屋の個性の幅を広げてくれます。

5、ホコリの舞い上がりを抑える
デメリットにもなっていますが、ホコリなどが繊維の中に入り込むと掃除しにくいことにもなりますが、掃除をしっかりしていれば、とりのぞけるものであり、普段はホコリの舞い上がりを抑えることになるので、室内の空気をきれいに保つことになります。

6、調湿性、癒し効果
天然素材のカーペットや畳についてのことですが、自然素材である繊維やイグサ、藁には、当然調湿性があります。また、イグサや他の天然繊維には、香りによって精神をリラックスさせる効果があります。

◯ デメリット

1、汚れ、シミがつきにくい
コーヒーなどの液体をこぼすと、シミが取りにくくなります。場合によっては、専門業者に頼まないといけなくなる。

2、ダニやホコリ
前述したように、しっかりと掃除できれば良いのですが、ホコリなどが目立たないだけに、留まりやすくなってしまう。ホコリがたまれば、ダニの温床となりかねない。

3、掃除しにくさ
フローリングと比べると掃除しにくいと思います。少し丁寧に掃除しなくてはなりません。ただ、天然繊維のものは、静電気が起きにくいので、それほどホコリなどが取りにくいとは言えないかもしれません。

4、跡が残る
柔らかい素材だけに、長く家具が置かれていると跡がつきます。部屋の模様替えなどをする時には気になるものです。ただ、良い素材のカーペットは復元力があるので、少し時間がかかりますが、ある程度わからなくなるものです。

 

1_フローリングのメリット・デメリット

3_土間(コンクリート、モルタル、タイル)のメリット・デメリット

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ギルド・デザインのホームページでもカーペットのことをお話ししています。
それについては、こちらからどうぞ

磯村一司+政本邦彦
ギルド・デザイン一級建築士事務所

著者情報

磯村 一司 + 政本 邦彦磯村 一司 + 政本 邦彦

磯村 一司 + 政本 邦彦 いそむらかずし まさもとくにひこ

株式会社ギルド・デザイン
一級建築士事務所

風や光、素材の扱い方、住宅としての生活のしやすさ、それらをバランスよく、シンプルでさわやかで心地よい、その上で、建主さんの考える一つ先のデザインを提案します。

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