建物の耐震強度 その4 耐震等級の意味 @北島俊嗣
最近では「耐震等級」という言葉で、建物の地震に対する強度が示されています。住宅の品質確保の促進等に関する法律「品確法」の住宅性能表示制度にあるものですが、建築基準法の耐震基準で確保が定められている耐震性能を1として比べたもので、
・ 等級1=耐震性能が耐震基準と同じ(1.0倍)
・ 等級2=耐震性能が耐震基準の1.25倍
・ 等級3=耐震性能が耐震基準の1.50倍 と、なっています。
では、この1.25倍、1.50倍というのは、どの程度のものを示しているかを言葉で表すとしますと、国土交通省が示す「官庁施設の総合耐震計画基準」で同様に耐震基準の1.25倍、1.50倍をと設定しており、
・ 1.25倍・・・大地震動後、構造体の大きな補修をすることなく建築物を使用できることを目標
・ 1.50倍・・・大地震動後、構造体の補修をすることなく建築物を使用できることを目標
としています。耐震性能を高めた結果作用の指標として下さい。
しかしながら、建物構造体の耐震性能を高めたとしても、2次部材、設備なども併せてその耐震性能を高めていないと、本来の意味である人命の安全確保と地震後の生活活動の確保が出来なくなるので注意して下さい。さらに、その耐震性能の向上は如実に建設コストに反映されると同時に、それを実現する設計者施工者の資質も必要なのでご留意ください。
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