デッキテラスやバルコニーの床木材オーストラリア桧イペウリン人工木材

デッキテラスやバルコニーの床に木材を使いたい時何を選びますか?
私自身,振り返ると時代とともに選択肢が変化してきました。
その時代のBESTを考えた上で変化するマイブームの様なものです

建築の仕事を始めた頃は,桧が最適な様に言われていましたが,和っぽい印象なのであまり馴染めなかったのですが,その後モダンな空間でも使える木材が色々輸入される様になり,積極的に木製デッキを考える様になりました。

イペーやウリンといった南洋材は今も多くの会社が扱っているデッキ材の定番と言ってよいものです。木材用の丸鋸ではあっと言う間に歯がダメになってしまうほど硬く,材料そのものの耐久性が高い為に公園や公共広場などの設計で使い始め,住宅でもずいぶん使用しました。ただあっという間に材料の色が飛んでしまうので,材そのものの耐久性はあるのに色を維持する為に保護材を定期的に塗る必要があるのがデメリットでした。

その後流通する様になったオーストラリア桧は材そのものの油分が多く,保護塗料も何も塗らず素地のまま使用でき,南洋材よりも安価な事から数年前までこの材をイチオシで使用していました。
1611
ところが5年ほど前からは人工木のデッキ材の使用率が一番高くなりました。私は何かを模したフェイク的工業材は使用しない事にしているのですが,人工木については独自の質感を持った材料だと評価しています。
メンテナンスに関して圧倒的に有利なのと,ルーバーも作られている為に天然木にこだわらなくて良い場合,活躍できる材だと思います。
image1

小林真人
株)小林真人建築アトリエ

著者情報

小林 眞人小林 眞人

小林 眞人 こばやし まひと

株式会社 小林真人建築アトリエ

『バランス感』と『素材感』を大切にした建築を心がけています。 全体とディテール、都市との関係、実用と芸術・・・ シチュエーションに応じて取るべきバランス点を見極めたいという思いです。

− 最新イベント情報 −

「武蔵野の雑木林を借景にする木の家&エコハウス」(長期優良住宅)完成現場見学会のお知らせ 4/27(日) @小泉拓也+栗原守

  調布市で工事中の「武蔵野の雑木林を借景にする木の家&エコハウス」は木造2階建て軸組工法、延べ床面積約30坪、長期優良住宅認定の住まいです。太陽熱を利用して200㍑のお湯をつくりお風呂、キッチン、洗面のお湯に利用するエコロジーな住まいになっています。 無垢のクリと杉のフローリング、左官の薩摩霧島壁、沖縄の月桃紙、天井のくりこま杉など自然素材でできた温かく気持ちのよい空間の雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 家づくりを計画中の方のご参加をお待ちしています。 ...