眺望を楽しむ家づくり@幸田 真一

土地探しの時に優先する条件は人それぞれです。駅からの距離や買い物に便利か、学区はどうかなど、利便性を優先する場合もあれば、敷地から見える風景やポテンシャルに惹かれて購入する場合もあると思います。今回は絶景の楽しめる高台の敷地を購入、住宅にどのようにその眺望を取り入れたのかを事例としてご紹介します。

 

 

高台の敷地から見えた景色とは

 

 

坂の多い港北区の中でも最も高台に位置する土地で家づくりはスタートしました。
計画当初にもちろん私も現地を訪れましたが、駅を降りて延々と坂道を登って着いた敷地から見た景色は圧巻でした。ここまで汗をかいて登ってきた苦労が報われるというか、ご褒美をもらうような感覚がありました。
そこから見る風景は水平に広がる丹沢の山々や眼下に見下ろす街並みはとても気持ちのよいものでした。さらに西面なので夕日が落ちていく様はとても感動的だそう。当然お客様もこの景色を取り込んだ家づくりをお望みでした。

 

家族のシンボルとして夕日を望む家

 

 

家族4人とても仲の良いご家族のシンボルとしてこの景色を取り込むか考えた結果、
ご要望のあったテラスは少し眺望からずらし、メインのリビングに直接コーナー窓を設けました。
素直に計画すると西面にバルコニーを設けた上でLDKとなるのでしょうが、バルコニーを設けるとどうしても景色から一歩下がった感じになり、バルコニーの手すりもこの眺望を見るためには邪魔になってしまいます。

 

 

コーナー窓はソファーに座った時にしっかりと視線が抜けるように腰窓の高さを設定するすることで眼科の敷地の屋根も切り取ることができ、遮るものは何もなくなりました。

 

もちろんBBQの出来るテラスも作りました

 

 

北側に配置をずらしたテラスはご要望通りバーベキューができる特別な場所となりました。
LDKと同じくこの景色が楽しめる特等席です。

家を建てる敷地にどのようなポテンシャルがあって、いかにそれを取り込む設計をするか、
またはネガティブな要素は極力排除するように計画するなど設計の可能性は無限にあると思います。
ぜひ固定概念にとらわれず、柔軟な発想で家づくりを楽しんでみてください。

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著者情報

幸田 真一幸田 真一

幸田 真一 こうだ しんいち

幸田真一建築設計事務所

「どのような暮らしをしたいかを考えること」 家づくりで大切なのは、大切な家族とどのような暮らしをしたいかをたくさん想像することです。 降り注ぐ柔らかな光を感じ、微かに感じる風の匂い。庭先の四季の移ろいに癒される、そんな心地よい暮らし方です。 私たちとの家づくりはそのような建主の想いから始まります。その思いが言葉となり、空間となっていく過程は設計を専門職とする私たち建築家とだからこそできる、家づくりです。 明るくて気持ちのよい家。安全で機能的な優しい家。そして、あなたらしい家。私たちは何一つ欠くことなく、あなたの目線と同じになって家づくりを楽しみます。 "あなたにとって良いデザインと良いおもてなしを。"

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