こども部屋を将来有効に活用するための方法 @滝川淳

-受験期だけ部屋として閉じられるようにして、普段はリビングとして活用する-

家づくりをスタートするきっかけは、家族の人数が増えるから、が一番多いでしょう。こどもに部屋を与えたい。親と同居するためになど。

愛するこどもに良い環境を整えたいと考える親心はあたり前のものです。だけれど、こどもと一緒に家で過ごす期間は実は短いことは知っていますか。こどもが小学校入学前に家を作ったとして、大学卒業までが16年。いっぽうで、ご自身が30歳で家を作ったとして、80歳まで使い続けるとすると、50年。家にとってみれば、こどもが過ごす時間よりも、ご夫婦だけの時間の方が圧倒的に長いのです。

そこで、30代の方の家づくりの場合、こどもが使わない期間のこども部屋をどうするか、を考えると、良い意味で「使える家」になると考えます。

 

写真の事例では、大きなリビングを作っておいて、将来的に一部をこども部屋にする予定です。お子さんは2人いるのですが、建設当初は小学生と保育園児なので、こども部屋はなしとしました。受験期や、こどもが閉じた部屋を欲しがった時に初めて対処しようということになっています。

手前の部分がリビング、奥が多目的室です。図面の①の部分に4枚の引き戸扉があり、普段は本棚を隠すために使っています。写真撮影時は②の位置に建具を移動しています。②の位置で4枚扉を閉めると、5畳程度の部屋が生まれます。これを③の位置に移動すれば、8畳程度の部屋になります。こども二人がそれぞれに部屋が必要になる時期には、建具を③の位置にして、間仕切りを工事で設ける予定です。2部屋になった場合でも、それぞれにエアコン、TV、コンセントなどがあるように、配慮してあります。

 

竣工してから何度かお邪魔していますが、南に面した広いリビングは、ソファのスペース、こたつのスペース、こどもの遊び兼学びのスペースに緩やかに分離されていて、建具で仕切ることはまだ必要ない感じでした。こどもが大きくなった時にどうされるか、これからもフォローしてく予定です。

著者情報

滝川 淳 + 標 由理滝川 淳 + 標 由理

滝川 淳 + 標 由理 たきかわ あつし

コネクト 一級建築士事務所

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