格子って好きかも @清水禎士+清水梨保子

私たちは格子を建物デザインによく取り入れます。

格子は「要素の連続性」によって、凛とした気配を作り出しつつ、全体の輪郭をぼやかしながらゆるい気配も作ります。また、素材や色の使い方によって和の雰囲気を出しつつ、モダンな雰囲気も醸し出し、さらには面として界壁を作りつつ、隙間からお互いの関係性を持たせることができます。

まさに格子は「きちんとした曖昧さ」という訳の解らない力を持っていると思います。

 

 

 

 

 

<玄関の目隠しをするため>

計画上、道路に面してしまった玄関ドア。施主がドアを開けると室内が見えてしまうことを懸念したので塀を建てようとも思いましたが、玄関ドアが外から完全に見えなくなると鍵をこじ開ける悪い人にも有利に働くし、不審者の隠れる絶好の場所になるので防犯上に問題があります。そこで、目隠しと視線の透過の二面性を兼ね備える格子を採用しました。

これらの住宅は奇しくも共に二世帯住宅。

年配の親世帯は和風を感じるということで喜んでもらいました。また夜になると格子から漏れる玄関灯が柔らかく道路を照らし、道行く人々にも良い印象を与えることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<形状を曖昧にするするため>

外観を美しく建物をデザインするのは必須ですが、時には内部の空間構成や合理的な建築形態を求めた結果、理想的な形状にならないことがあります。そこで格子で形を整え、また、格子の先端をナナメ45°にカットすることで輪郭をボヤやかし、ふんわりとした理想的な形を作りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<アクセントにするため>

主だった機能として格子を採用するのではなく、建物の装飾として採用します。大きな家では間延びしがちな壁面にアクセントを与え、部分的に採用することで、建物に特徴を持たせることができます。

 

そんなこんなで、格子はいいですね。

 

 

 

 

著者情報

清水 禎士+清水 梨保子清水 禎士+清水 梨保子

清水 禎士+清水 梨保子 しみずただし しみずなおこ

トレス建築事務所

集合住宅やオフィス、個人住宅など、どのような建築や空間にも「心地よいこと」が大切だと考えています。 私たちは陽の光、通り抜ける風、空間ののびやかさなど人々が心地よいと思うポイントを重視し、空間にいる人々がさりげないコミュニケーションが生まれる設計を目指しています。

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