家を建てるときにかかる費用について2-建物本体編 @菰田真志+菰田晶

今週のリレーブログを担当します菰田建築設計事務所の菰田真志です。
今回は数回に分けて家を建てるときの費用について書いてみようとおもいます。
本日は昨日に引き続いて2回目です。

家を建てるときの費用というとまずは家自体の『建築本体工事費』がおもい浮かびます。
『建築本体工事費』の内訳はどうなっているのでしょうか。

『建築本体工事費』を考える上での目安に『坪単価』どのくらいかかりますかとよく聞かれますが、こう聞かれると実はとても困るのです。なぜ困るのでしょうか。

よく比較対象で語られる坪単価。総工事費を床面積で割った指標ですが、これが非常に 曖昧 でみなさん惑わされる原因になっていると感じることが多くあります。そして〇〇万/坪位だよと一度言ってしまうとそれが独り歩きしてしまうのです。
そもそも坪単価がなぜ曖昧な指標なのでしょうか。

まず総工事費の考え方がバラバラです。
それぞれ建物形状が違いますし、地域や場所も違います。
エアコンは入っているのか、地盤改良ははいっているのか、照明設備は?システムキッチンは?建物外部の給排水配管は?造作(造付け)家具は?玄関までのアプローチ部分は?どこまで入れて計算するのかの決まりはありません。
そもそも二世帯住宅でキッチンが複数あるのか、トイレの数やお風呂の広さ、使っている材料までバラバラです。
そのバラバラな総工費を床面積で割るのですが、床面積に入らない吹抜部分やバルコニーも実際には工事が必要になります。その部分を入れているのか入れていないのかで坪単価は結構変わってきます。

坪単価は床面積が大きくなれば安くなる傾向があります。家が大きくても小さくてもキッチンやお風呂の無い家はほぼないですし、トイレが各部屋にあることもまずありません。設備の金額は家の大小問わず最低限かかる金額がありますので、面積が小さいほど坪単価は高くなるものなのです。

坪単価に関しては非常にざっくりとした指標だとおもいます。確かに 床面積x坪単価=総工事費 という計算ができるので明快に感じてしまいますが、他の建物と比較して高い安いというにはざっくりすぎるというのが正直なところです。

本題に入る前が長くなってしまいましたが、坪単価の部分でいろいろと書いた通り、家を建てること自体には大きく分けると次のような項目が考えられます。
『建物本体工事』 どこまでが建築本体かというと難しいのですが、屋根、基礎(杭含む)、床、内外壁、天井、内外建具、造作家具(置き家具はいれない)、等これにかかわる工事。工事中の足場や運搬費用等も入ってきます。
『電気設備工事』 電気配線(コンセント・スイッチ等の強電とLANやテレビ等の弱電)、照明器具、等これにかかわる機器と設置工事
『給排水衛生設備工事』 給水、排水、それに関わる配管や設備機器と設置工事
『空調換気設備工事』 換気、冷暖房等の配線配管、それに関わる配管や設備機器の設置工事
『外構植栽工事』 玄関までのアプローチや車庫、土間、塀、植栽、等家の周囲の外構工事

実はこれで終わりではありません。
この他にもベットや机、ソファ等の『置き家具』も必要になるでしょう。
既存の建物があってそれを壊すのであれば『解体工事』も必要です。
インターネットにつなぐために電話会社やケーブルテレビ会社に依頼する費用、衛星放送の受信契約、固定電話を使うならその回線敷設費などは住まう方の手配でやっていただくことが多いので、建築工事には入ってきません。
『建築本体工事』以外にも必要になる工事や備品は結構あるのです。

こういった諸々生活に必要なものすべてがかかってくる費用と考えておく必要があると思います。予算組したときの『建築本体工事』に実ははいっていなかった!とならないように、実際にどこまで工事に入っているのか、いないのかを把握しておく必要があるでしょう。

家によっても違いますので上記が全てではありませんが、建物本体にまつわる費用の話は一旦終わりにしたいと思います。

(有)菰田建築設計事務所
菰田真志 + 菰田晶
http://www.archi-komo.co.jp/

著者情報

菰田 真志 + 菰田 晶菰田 真志 + 菰田 晶

菰田 真志 + 菰田 晶 こもだまさし こもだあき

有限会社 菰田建築設計事務所

毎日を心地よく機能的に暮らせる建物。 街に調和しながら趣のある建物。 思わずニンマリ微笑んでしまう建物。 わくわくする建物。 そんな建物を生活スタイルや価値観を伺いながらひとつひとつ創ってゆきます。

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