建築家との家づくりの進め方_図面がまとまるまで@磯村一司
昨日の話の続きです。
当社の場合、プレゼンテーションまでは別途費用でさせていただき、その提案内容をみていただいて、設計契約をお願いしています。
設計契約後は、本格的な設計作業にはいるのですが、基本設計と実施設計のふたつの段階のわけて、建主さんの確認をとりながら、作業を進めていきます。
基本設計とは、間取りや建物の姿、外壁や屋根の材料、室内の仕上げ材や設備にどんな物を使うかなど、建物の大枠、計画の方向性をまとめる作業です。
計画によって提出する図面の種類もまちまちで、枚数はそんなに多くありませんが、工務店さんに概算費用を出していただける程度にはまとまっていますので、当社では、この段階で工事費の概算をまとめることもあります。
そして、建主さんには、この方向でまとめていって良いかの確認を取っています。
基本設計にたいして、実施設計は、工事をするための図面、仕様をきっちりと決めていく作業となります。ですから、図面もミリ単位で寸法の入る詳細なものとなります。
実施設計図面は、工事のための、そして、正確な見積明細をつくるための図面でもありますから、
・床や壁、天井の仕上げを記述し、その一つ一つの材料のメーカーや型番をまとめた図面
・建物の壁の中の様子、作り方を示した詳細な図面
・部屋の中の壁の様子(造り付け家具も出てきます)を描いた図面
・窓や扉の姿形を現した図面
・構造に使う木材の種類や太さ、コンクリートや鉄筋の強度を指定した構造図
・キッチンや洗面台、衛生機器、コンセントの位置や照明器具を指示する図面
などなど、多くの図面や指示書が必要となります。
これだけの図面となると、数十枚から、建物の規模によっては百枚をこえる図面枚数となることも多いです。
一つの図面は、他の多くの図面とも関連しているので、この段階で変更があると、変更の程度によっては、図面修正に時間がかかったり、費用が発生したりします。
基本設計で設計の確認をしていただくのは、実施設計段階での、このような負担を、なくすためのものでもあるのです。
設計をまとめていく間には、ショールームにごいっしょしたり、こちらから提案するいろんな仕上げ材料サンプルを、みていただいたりと、間取りを決めるところから、何回もお打合せをお願いすることとなります。
お打合の回数も多く、お時間をたくさんいただくこととなりますが、建主さんにとっても、この時間はとても楽しい時間だと思います。
図面が一式まとまると、工務店さんをご紹介して、見積依頼をかけていきます。
当社でのショールーム廻りの一例です。ギルドデザインのブログです。ご覧下さい。
http://www.guild-design.com/2013/07/16/3235/
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