住まいのまわり「ウッドフェンス」 @古川達也
住まいづくりで大切な事は沢山ありますが、日々の暮らしで、誰もが何となく見ていて気が付いているもの。前回に続き、住まいの外側「住まいのまわり」にあるものについてお話したいと思います。
例えば街に家を建てるとします。「住まいのまわり」とは、家と街のあいだ。家との繋がりもあり、街との繋がりもある。家との都合、街との都合を調整したり解決したり。様々なケースがあると思いますが、とても大切な場所だと思っています。本日は住まいのまわりに設置した「ウッドフェンス」のお話です。
住まいのまわりに、もしフェンスが必要になったなら、ウッドフェンスを検討したいです。街並みとして、表情が柔らかく、また、木質の経年変化は、味わい深いものとなります。
以前に設計した個人住宅「ウッドフェンスの家」家族が営む理容室併設の、店舗併用住宅です。人通りの多い街角。理容室としては、住まいの生活感を少々薄めたい。しかし、地域に愛される大家族。街に開き、知合いやお客様など、来客が気軽に立ち寄り、集まれる住まいの有り方も求められました。
ウッドフェンスは、垂直の庭。スリットで視線をコントロールし、自然の光や風を通します。植物をからめたり、店舗の案内サインを設置したり、自由にカスタマイズも出来ます。
ご家族の希望で、ウッドベンチも設置。坂道を歩いてきた方が、自販機でジュースを買ってお休みしています。笑
ウッドフェンスは、住まいと街・住まいと店舗、互いの間合いを生み出し、同時に地域コミュニケーションを促しています。
もう一つご紹介。「ハマ大工の家」
横浜の大工さんが造り上げた、大工さん自身の住宅です。ここでは、道に面する、庭のウッドフェンスと、住まい本体のベランダ手摺が、同じデザインとなり街並みに参加しています。
ウッドフェンスの可能性。まだまだ沢山ありそうです!
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