ゴミ焼却清掃工場と減少するゴミに新たな社会の縮図を見る

今週のパトログを担当します田邉です。本年もよろしくお願いします。

新年早々ゴミのお話になりますが、設計事務所は年末になるとその年に溜まった「建材サンプル」や「ファイル」、「検討模型」、「プレゼ資料」など様々な資料が「ゴミ」として溜まります。また設計図関連資料も10年の保存期間が必要なので、倉庫は過去のプロジェクト資料が埋めてしまい、新しいが資料はあふれてしまいます。そこで恒例の大掃除となり、「産業廃棄物」と「燃えるゴミ」を分類して処分するのですが、昨年末は「燃えるゴミ」を直接目黒の清掃工場に直接持ちこんでみました。

なかなか清掃工場を見る機会などないので、直接出向いてみるとそこには巨大な空間があり、山のように貯められたゴミを見ると、どれだけ消費文化の裏に廃棄物がでているのかと、その光景に驚かされました。

ただ、意外な事に現実は都会のゴミは減っていて、集められたゴミであふれかえっていると思われた都会の清掃工場は、実は「ゴミ不足」に悩んでいるそうです。

清掃事業としては、激増するゴミを処理しようと大型焼却炉を整備してきたらしいのですが、長く続いた不況や官民上げての減量努力、省エネやサスティナブル運動も少しは効果があるのか、予測した以上に量は減った結果だそうです。

焼却ゴミが減ることは、大量消費の果てに最後は燃やすという日本経済システムが見直され良い事ですが、その半面「燃やすゴミ」が少ないと焼却温度に変動が起きて「ダイオキシン」が発生する恐れもあり、又ゴミによる発電量も減るため売電による収入も減って、清掃事業の採算バランスも崩れ始めているのだそうです。

ただ、ゴミの量がこれから増えるとはもう考えられないでしょう。大量生産、消費、廃棄という戦後の日本経済の末端を担ってきたのが、世界有数の焼却大国日本でしたが、成長が善だという焼却路線からは脱却して、ごみの発生を抑制する新たな社会をめざした方がやはり良いのではないでしょうか。

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田邉恵一
株)田辺計画工房

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