エンブレムやポスターのデザインにオリジナルイメージを求める創造者の知的財産

最近、エンブレムやポスターで世間を騒がせる騒動がありました。

アートや物を作る、創作する行為には「オリジナリティ」が求められるからですが、その判断はかなり難しいことも事実です。

今回の騒動の真意が何処あるかは別として、たしかにコンセプトやアイデア/発想をもとに物づくりをしていると、似てくるといわれても致し方ないこともあります。

やはり建築の世界でも同じ様なことも多く、建築家の作る空間が似ている事もあります。でも重要なことはその環境やいろいろな建築を作る要素を熟慮した上での空間つくりの基礎や考えに基づいていれば、オンリーワンと認めてもらえるのでしょう。それだけ、知的財産権は複雑で重要だということです。

先週、仕事でアジアのある都市に行く事があったのですが、東京のお台場みたいな場所に、驚くパースが掲げられていいました。「Bassac River」とうどこかで見たような建物のパースが大々に掲げられていました。それはまさにシンガポールの「マリーナベイ・サンズ」です。9672536413ac7d230ab89328eb52e278

当然設計は別で、ここ迄来ると知的財産なんてどうでも良いのでしょう。あきれる設計者もいるのだと思わず笑いがでました。

これと似た事では、世界の建て売り住宅などにも多く見られ、何処にもオリジナリティがあるとは思えません。ハウスメーカーの住まいもやはり同じように苦悩していると思える物も多くあります。

やはり我々「創造者」は常に物を深く考え、オリジナルイメージをもとめていかなければ行けない覚悟を持つ必要があります。

田邉恵一
株)田辺計画工房

著者情報

田邉 恵一田邉 恵一

田邉 恵一 たなべ けいいち

株式会社田辺計画工房

「家」を建てるという事は、ライフスタイルに必要な「場」を、敷地や環境の中で洗練された心地よい「建築」にしていく事です。 そのためには、どのように「家」で過ごしたいかをイメージされる事です。

− 最新イベント情報 −

「江戸Styleの家」オープンハウスのお知らせ 2024 年11月30日(土) @小泉拓也+栗原守

「江戸Styleの家」オープンハウスを11月30日(土)に開催します。2005年7月に竣工した自邸兼モデルハウスです。約19年が経過していますので、無垢の木などの自然素材が時間の経過とともに美しく変化(経年美化)している様子を確認することもできます。自然素材の小振りな住まい、あたたかく気持ちのよい和モダンな住まいの雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 *「江戸Styleの家」はエコの取り組みでグッドデザイン賞を受賞しました。 *2021年12月「渡辺篤史の建物探訪」、「突撃!隣...