それぞれの家の設計において考えたこと/よろいばりの家 @菰田真志+菰田晶

今週のリレーブログ担当の菰田建築設計事務所の菰田真志(こもだまさし)です。
お盆休みを挟んで二週目になります。
今回は過去の仕事を振り返って、それぞれの家の設計において考えたことを書いてゆこうと思います。

四軒目は よろいばりの家 です

よろいばりの家01
西側外観

この家の敷地は東西に長く敷地内に1.2m程度の高低差がありました。
そして、昨日のリレーブログの太田窪の家の敷地と同じく、普通に立てると南側の建物が光を遮ってしまう敷地でもありました。

よろいばりの家02
玄関までのアプローチの距離感

まず高低差に関しては、アプローチの距離を取ってゆっくり上がって行けるように考えました。奥まで玄関を引き込むことは敷地の幅が狭いのでプランが難しいくなるのですが、これは暮らしてゆく中での必須条件としました。

よろいばりの家03
玄関内部

実はこの家はスキップフロアの住宅です。
玄関のレベル 行って来いの階段の踊り場レベルに水廻り 二階の居間のレベル バルコニーレベル
この4つに分かれています。(法的には二階建て扱いです。)あとロフト(小屋裏収納)も。
ちなみに水廻りのレベルの下の外部が駐車スペースとなっていて、敷地の高低差を有効利用しています。

よろいばりの家04
水廻り

階段の踊り場レベルに、トイレと洗面所、浴室がまとまっています。

よろいばりの家05

見返すと、下に玄関 上に居間の空間が見えます。

よろいばりの家06
ダイニングテーブルと作業台
このダイニングテーブルは建主さんのもっていたもの。

よろいばりの家07
ロフトからの見下げ

この家も南側の隣家越しの光を取り入れるために大きなハイサイドライトがついていますが、外からの視線がまったく届かないところに配置しているので、大きな窓ですが視線をきにせず暮らすことができます。じつはこれは大切なことで、大きな窓がついていてもずっとカーテンなどを閉めておかないといけない場合には効果が半減してしまいます。これは常々気にしている部分でもあります。

この家で重視したのは、敷地の高低差(かつ前面道路が坂道)をどうやって解決するか、光の取り入れ方をどうするかということでした。
スキップフロアで高低差を散らし、吹抜空間とハイサイドライトで光の取り入れ開放感のある居間ができました。

(有)菰田建築設計事務所 菰田真志+菰田晶
HP http://www.archi-komo.co.jp

著者情報

菰田 真志 + 菰田 晶菰田 真志 + 菰田 晶

菰田 真志 + 菰田 晶 こもだまさし こもだあき

有限会社 菰田建築設計事務所

毎日を心地よく機能的に暮らせる建物。 街に調和しながら趣のある建物。 思わずニンマリ微笑んでしまう建物。 わくわくする建物。 そんな建物を生活スタイルや価値観を伺いながらひとつひとつ創ってゆきます。

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