『間取りの模範解答』気楽な近所付き合いを演出する、玄関ポーチと中庭の連結。@小林 武

建築家31会の新刊『間取りの模範解答:心地よい住まいをつくる建築家の視点』に、KOB建築設計事務所の設計監理した住宅『玄関ポーチと中庭の連結』が掲載されています。今回は、誌面では伝えきれなかった完成写真を交えて、もう少し詳しくご紹介します。

人の繋がりを演出する
家は家族の居場所だけでなく来訪される方にも心地良さを感じてもらえるのが良い。施主は昔からの知人である大工さん。ロードバイクの趣味があり、友人や仕事仲間が集まりやすい空間を求め設計した。

間取り

トンネルポーチ
外壁は自然に負けないように鋼板を採用し、シンプルな黒い四角い箱にトンネル状にポーチの穴を開けて建物がゲートのようなイメージとしている。

ポーチ

外観夕景

家の中にパブリックな空間を引き込む
家の中でパブリックな空間は玄関やリビングである。その空間をトンネルポーチや中庭と結びつける事により、外との距離を近づけている。

中庭

リビング

凄みを増す外観
設計依頼を受けた時は、周りはハウスメーカーの家が建ち並びつつある街並みであった。シンプルな外観であるが14年経った今も施主に喜んでいただいている。設計者としては凄みを増す外観であると自負している。

外観

 

間取りの可能性
間取りには家族のカタチが現れると思っています。部屋数や機能だけでは図れない豊かさや感動を求めて設計しています。今回は『玄関ポーチと中庭の連結』で紹介しましたが、間取りをよく見てもらうとスキップフロアのスタディーコーナーと主寝室や、洗濯取り込みが快適な物干サンルームなどアイデアがつまった家です。

 

著者情報

小林 武小林 武

小林 武 こばやし たけし

KOB建築設計事務所

たまには空を見上げませんか?たまには逆立ちしませんか? お気に入りの靴を履いて出掛ける時って少し気分がスゥーっとして気持良くなる事があります。 些細な事かもしれませんが,こんな[何と無く良いね]を常に考えて建築設計をしています。 この何と無く良いねと建物にかける費用は必ずしも比例しません。比例するとしたらその行為に関わる人たち(顧客・設計者・監理者・施工者)の発想や情熱また努力だと思います。 その中で私たちKOBは機能性・安全性・設計者の立場の独立性をまず第一に考え,それから一歩先にある心地よさや感動を求めて一つずつ丁寧に考えて皆様の期待に応えていきたいと思います。

− 最新イベント情報 −

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