階段室を広さに取り込む工夫@幸田真一

今週のリレーブログ担当の幸田真一です。
今回はプランニングにおける 階段室を広さに取り込む工夫 として書いてみます。

平家でない限り、住宅には階段が必ず必要となるわけですが、
上下階をつなぐ役割であるその階段が都市型住宅では、プランニングを大きく左右する要素になります。

階層ごとに分断されがちな住宅内を、家族の気配を感じ取れる装置として
家の中央に配置することもあります。

 

不可欠な階段のスペースもそれなりに使うので、ただの動線だけで終わらないように、
いかに空間に取り込むかを検討したりします。

 

階段室もガラスなどで仕切れば空調のコントロールも効かせながら
視界はその奥の壁まで通るので体感的な広さはぐっと増えます。

 

採光条件の厳しい狭小地では、あえて南階段にすることで
上からの光を取り込む装置にすることもあります。

空間に階段があるとアクティブなイメージが湧きますし。自然と上下階を意識するようになるので不思議です。

 

上下階を繋ぐ階段は、家作りの中でもデザインの大きな要素を占めますので、
安全性や機能性に配慮しながら、素敵なプランニングにしていただければと思います。

著者情報

幸田 真一幸田 真一

幸田 真一 こうだ しんいち

幸田真一建築設計事務所

「どのような暮らしをしたいかを考えること」 家づくりで大切なのは、大切な家族とどのような暮らしをしたいかをたくさん想像することです。 降り注ぐ柔らかな光を感じ、微かに感じる風の匂い。庭先の四季の移ろいに癒される、そんな心地よい暮らし方です。 私たちとの家づくりはそのような建主の想いから始まります。その思いが言葉となり、空間となっていく過程は設計を専門職とする私たち建築家とだからこそできる、家づくりです。 明るくて気持ちのよい家。安全で機能的な優しい家。そして、あなたらしい家。私たちは何一つ欠くことなく、あなたの目線と同じになって家づくりを楽しみます。 "あなたにとって良いデザインと良いおもてなしを。"

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