建設費用コストダウンテクニック(1)@小林 武

家づくりにおいてコストの考え方は非常に大切な事です。我々建築家は図面を描くだけではなくクライアントの夢を叶える為にコスト調整も致します。家は人生で一番高価な買い物と言われる様に高額です。今回は、その中でも一番高額な施工費について書きたいと思います。

 

まず、一般の方には建築費用(施工見積書)は非常に判りづらいです。なぜなら多岐にわたる工事種目があり、商品(製品)を買うだけでなく、現場に運ばれる運搬費、取付施工費、施工に必要な副資材、養生と、発生する費用も多くあります。また、建設全体では仮設工事(足場、仮囲い、仮設トイレなど)一般の方にはその費用が適正か判断しづらい物もあります。細かい内容でのテクニックはプロである建築家を頼ってもらえると幸いですが、クライアントでも出来る無駄な費用を発生させないテクニックがあります。

 

◆詳細見積を提示する施工者と家づくりをしましょう。

今時、一式単価での見積を出してくる施工会社は私の周りでは見なくなりましたが、何に幾ら掛かるのか判らない見積を出してくる施工会社は問題外です。詳細見積があれば数量・仕様変更などしてコストダウンをする事が透明性をもって可能です。どんぶり勘定で、これを下げれば、この金額にしますとか言う施工会社は出来上がる建物もどんぶり勘定的な精度の低い建物です。

 

◆設計期間中にしっかりと内容を理解して全てを決める事。

後で追加金額が発生しないように設計図の内容をしっかり理解致しましょう。家づくりで後悔する原因は「言った言わない」であったり、「こうだと思っていた」という思い込みがほとんどです。建築家は施工者にクライアントと打ち合わせしてきた事を図面で表現しています。施工者はその図面を見て施工しますので責任区分もはっきりしています。

要望した内容が設計図書に反映されているか、自分には不要なものが無いか、確認する事が大切です。また設計途中ではメーカーフリーや同等品にする事によって、施工会社は取引が多く金額が安くなるメーカーを勧めてくれる場合があります。どうしても、そのメーカーでなければならない理由がなければ検討する価値はあります。請負契約時にはしっかりとメーカー及び製品を決めれば大丈夫ですので、本当にその製品の性能・機能などが必要な物なのか見極める事も大切です。

 

著者情報

小林 武小林 武

小林 武 こばやし たけし

KOB建築設計事務所

たまには空を見上げませんか?たまには逆立ちしませんか? お気に入りの靴を履いて出掛ける時って少し気分がスゥーっとして気持良くなる事があります。 些細な事かもしれませんが,こんな[何と無く良いね]を常に考えて建築設計をしています。 この何と無く良いねと建物にかける費用は必ずしも比例しません。比例するとしたらその行為に関わる人たち(顧客・設計者・監理者・施工者)の発想や情熱また努力だと思います。 その中で私たちKOBは機能性・安全性・設計者の立場の独立性をまず第一に考え,それから一歩先にある心地よさや感動を求めて一つずつ丁寧に考えて皆様の期待に応えていきたいと思います。

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