面積容積を広く大きくする木造2階建てロフト付き狭小住宅の間取りプラン設計

東京文京区の狭小地の木造住宅建替え計画で、はじめにご家族のご要望をお聞きしました。

ご要望は、

  • 建物は敷地に対して最大広く大きくする
  • 明るいリビングにする
  • 風通しが良くなるようにする

でした。

ご要望に対して、それぞれ工夫を行なって間取りプランが検討されました。

家の幅を最大限広くする

土地の形は横幅が短くて奥に長い長方形です。建て主ご家族は室内を出来る限り広くしたいご要望で、まず家の幅を最大限広くしました。

境界線ギリギリにまで家の外壁を設置する事は住宅地では困難です。理由は以下の通りです。

  • 民法 第234条で、外壁は敷地境界線から50センチ以上離すことが定められたこと
  • 家の外壁を造るための足場を組むために約40センチの空地が必要なこと
  • ガス給湯湯沸かし器や空調エアコンの室外機などを設置する場所として空地が必要なこと

そこで今回は隣地境界線から外壁まで50センチの離れを確保して家の幅が定められました。

明るいリビングにする

敷地の周囲 三方向を住宅で囲われていて、開放されている面は北西側です。明るいリビングにするために、以下の方法で設計されました。

  • リビングを2階に上げる
    屋根を周りの住宅より高く伸ばして陽射しを室内に取り込む
  • リビングを吹抜け高天井にする

という工夫を行なってリビングを明るくしました。

 関連記事「狭小地で風通しが良く陽当たりの良い家」

風通しを良くする

建物が敷地全体一杯に建てられて、周囲もギチギチに住宅で囲われている環境で風通しを良くするためには、できる限り窓を設けて、よどみなく通風が確保できるようにしました。

通風を良くするには、窓を大きくするだけではなく、対面する位置に窓を設けて、空気が入って来る位置と出ていく位置を設けることが重要です。

また、キッチン横の窓は、外部の風がどの方向に吹いているときでも風が内側に通るように、窓を上下に分けて、窓を開ける方向を上下で逆にして風を内部に取り込めるようにしました。

 →関連記事「木造住宅両方向風向きで外風を取り込む上下左右片開き方型ガラス窓」

断熱の効果も相まって夏でも空調の要らない時もあるほどになれました。

 ▶︎▶︎ 関連記事「木造注文住宅の屋根外壁床下断熱材と効果」

下の各行文は 上記物件において設計工夫された他の部分の解説記事の題名リンクです。ご興味ある内容をクリックして解説記事をご覧ください。写真をクリックすると同物件の他の写真をご覧頂けます。

◆東京本駒込のロフト付木造2階建て住宅

 

著者情報

北島 俊嗣北島 俊嗣

北島 俊嗣 きたじま としつぐ

株式会社北島建築設計事務所

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