壁で部屋を区切らずに段差で仕切るスキップフロアの間取りプラン住宅

家族の住まいには、皆が集まる居間リビングと、各々が過ごす個室寝室があります。集まる空間と離れる空間。壁で仕切るのではなく、高さ段差で仕切る方法もあります。ここの空間を高さや段差で仕切ったスキップフロアの住まいの実例を紹介します。お客様の家づくりに是非参考にしてみてください。

スキップフロアで解決する都市型住宅(幸田真一)

道路と高低差のある敷地を活かしたスキップフロアで構成される住宅 です。スキップフロアとは諸室が半階ずつズレながら連続的につながっていく空間構成のことを言います。視覚的にもダイナミックに構成され空間を広く見せる効果があるので面積の限られる都市部の住宅で 敷地内高低差のある場合には特に有効な手段となり得ます。階段や廊下部分が最小限に構成され、空間の無駄が少ないのも特徴です。加えてこの住宅ではプライバシーをいかに確保して開放的な暮らしを実現するかが命題でもあったので、テラスやバスコートを一つの部屋のように重層的に取り込んで周囲の視線をカットしています。テラスの白 い壁に反射した光が部屋の中いっぱいに届きます。LDK内で半階上がったキッチンとダイニングは食事をしながら華やかに楽しむ場所、ソファーを置いたリビングは家族がゆったりとリラックスしながら過ごす場所と、明確な空間の性格分けができるのもスキップフロアの特徴 です。

リビングを中心に立体的に構成(清水禎士+清水梨保子)

建物内部は全部で6段階の床レベルで、リビングを中心に各室が立体的にバランスよく配されており、家族の気配がいつでも感じられる関係が保たれています。さらにこの床レベル差は、外部の奥行き感・開放感とも密な関係をもたらしています。

著者情報

北島 俊嗣北島 俊嗣

北島 俊嗣 きたじま としつぐ

株式会社北島建築設計事務所

お客様の貴重な財産である土地や建物を第一に守り、 より美しくデザイン性の高い豊かな建築環境を実現しています。

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「江戸Styleの家」オープンハウスを11月30日(土)に開催します。2005年7月に竣工した自邸兼モデルハウスです。約19年が経過していますので、無垢の木などの自然素材が時間の経過とともに美しく変化(経年美化)している様子を確認することもできます。自然素材の小振りな住まい、あたたかく気持ちのよい和モダンな住まいの雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 *「江戸Styleの家」はエコの取り組みでグッドデザイン賞を受賞しました。 *2021年12月「渡辺篤史の建物探訪」、「突撃!隣...