左官の力 @清水 禎士+清水 梨保子
最近、左官が気に入っています。
数年前に外装、内装をほとんど漆喰やモルタルで住宅を設計しました。
これ以前に、内装の寝室で珪藻土を使用したことがあります。珪藻土の施工中は磯の香りが室内に満ち溢れ、でき上がった後はクロスや塗装では感じられない、静かでしっとりと落ち着いた雰囲気となりました。
この住宅では、水周りを含め天井、壁は全て漆喰、床も1階部分は全てモルタル仕上げ。徹底的に自然素材にこだわり、金属や樹脂は窓やスイッチなどやむを得ない箇所以外、使用していません。
漆喰の柔らかい雰囲気は筆舌に尽くし難く、何よりも、天井高さ3.5m、50畳近いLDKのコンクリート大空間が、施工中は圧倒される力強さを見せていましたが、漆喰が塗られた後は、人に寄り添うように何とも優しい空間に様変わりしました。左官という手作業がなせる技か。
近頃は、左官の優しさ、手作業の馴染みがとても心地よく感じ、ほんの少しでもモルタル塗りなど採用し、墨をモルタルに混入することで、塗装で色付けすることなく、コンクリートの冷たい感じを封じ込め、素材そのものを楽しむようにしています。
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「江戸Styleの家」オープンハウスのお知らせ 2024 年11月30日(土) @小泉拓也+栗原守
「江戸Styleの家」オープンハウスを11月30日(土)に開催します。2005年7月に竣工した自邸兼モデルハウスです。約19年が経過していますので、無垢の木などの自然素材が時間の経過とともに美しく変化(経年美化)している様子を確認することもできます。自然素材の小振りな住まい、あたたかく気持ちのよい和モダンな住まいの雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 *「江戸Styleの家」はエコの取り組みでグッドデザイン賞を受賞しました。 *2021年12月「渡辺篤史の建物探訪」、「突撃!隣...