左官の力 @清水 禎士+清水 梨保子
最近、左官が気に入っています。
数年前に外装、内装をほとんど漆喰やモルタルで住宅を設計しました。
これ以前に、内装の寝室で珪藻土を使用したことがあります。珪藻土の施工中は磯の香りが室内に満ち溢れ、でき上がった後はクロスや塗装では感じられない、静かでしっとりと落ち着いた雰囲気となりました。
この住宅では、水周りを含め天井、壁は全て漆喰、床も1階部分は全てモルタル仕上げ。徹底的に自然素材にこだわり、金属や樹脂は窓やスイッチなどやむを得ない箇所以外、使用していません。
漆喰の柔らかい雰囲気は筆舌に尽くし難く、何よりも、天井高さ3.5m、50畳近いLDKのコンクリート大空間が、施工中は圧倒される力強さを見せていましたが、漆喰が塗られた後は、人に寄り添うように何とも優しい空間に様変わりしました。左官という手作業がなせる技か。
近頃は、左官の優しさ、手作業の馴染みがとても心地よく感じ、ほんの少しでもモルタル塗りなど採用し、墨をモルタルに混入することで、塗装で色付けすることなく、コンクリートの冷たい感じを封じ込め、素材そのものを楽しむようにしています。
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「武蔵野の雑木林を借景にする木の家&エコハウス」完成現場見学会のお知らせ 4/27(日) @小泉拓也+栗原守
調布市で工事中の「武蔵野の雑木林を借景にする木の家&エコハウス」は木造2階建て軸組工法、延べ床面積約30坪の住まいです。太陽熱を利用して200㍑のお湯をつくりお風呂、キッチン、洗面のお湯に利用するエコロジーな住まいになっています。 無垢のクリと杉のフローリング、左官の薩摩霧島壁、沖縄の月桃紙、天井のくりこま杉など自然素材でできた温かく気持ちのよい空間の雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 家づくりを計画中の方のご参加をお待ちしています。 ...