『間取りの模範回答』友人たちと楽しむ部屋はリビングとは別に設けたい@小林眞人-その1

建築家31会の新刊『間取りの模範解答』P62〜P63 に、

小林眞人の設計した個人住宅の間取りが掲載されています。

誌面では伝えきれなかった解説や完成写真などを加えて、解説致します。

 

 

この事例はオーナーがリタイア後に建てた住まいなのですが住まいづくりを考える際、

人生の変化に対応できる家づくりが理想です。

若い頃から子育て期、子供の独立、そして夫婦だけの生活へと移り変わる中で、

住まいもその時々のライフスタイルや価値観に柔軟に対応できることが求められます。

また、時代の変化や考え方の変化にもある程度対応できる設計が重要です。

 

この事例では、リビングの横に「友人たちと楽しむ部屋」を設けています。

この部屋は、大きな建具を開けることでリビングと一体化し、

日常的にはリビングの延長として使えます。

一方で、扉を閉めれば独立した空間になるため、

友人との集まりや夫婦それぞれが少し一人の時間を持ちたいとき、

あるいはゲストルームとして使うことも可能です。

リビング脇に畳敷きの小上がりスペースを設けるケースも同様で、

必要に応じて空間を使い分けることができるようにします。

今回の様に2階にベッドルームを設ける場合、階段を緩やかにし、しっかりした手すりを設け

基本いくつになって2階との上がり下りをする できる生活を維持できる様にします。

しかし、もしも体調を崩した場合には1階のこの部屋で生活することができます。

このような「いざという時」の備えがあることで、精神的な余裕が生まれ、

実際には備えに頼らず乗り切れることも多いのです。

たとえば娘さん夫婦とお母様が同居する二世帯住宅の場合では

普段は食事も共にする生活だとしても、時には互いに顔も合わせたくない

という事もあるでしょう。

お母様の部屋にお湯を沸かせる程度で良いので小さなミニキッチンを設けたり、

床下に配管を準備し、将来的に簡単にキッチンを設置できるようにしておく

といった備えだけでもことで、お母様が「自室で過ごす選択肢がある」と安心し、

家族との生活にも柔軟に対応できるのです。

著者情報

小林 眞人小林 眞人

小林 眞人 こばやし まひと

株式会社 小林真人建築アトリエ

『バランス感』と『素材感』を大切にした建築を心がけています。 全体とディテール、都市との関係、実用と芸術・・・ シチュエーションに応じて取るべきバランス点を見極めたいという思いです。

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