風景を切り取る開口部 @岸井 智子
今週のリレーブログを担当します、meenaxy designの岸井です。
今回は、「風景を切り取る開口部」について書いてみたいと思います。
以前、金沢を訪れた時に印象に残っているのが、兼六園の中にある茶室からの眺めです。
この写真はお茶をいただくために座った位置からの眺めですが、縁側から続く軒の出、窓の高さなどが絶妙です。庭もここからの眺めを意識して木や灯篭が配置されているのでしょう。
四季折々に美しい表情を見せる庭を最善の形に切り取って客人にお見せするという「おもてなし」に改めて感動しました。
そのお隣の金沢21世紀美術館では、ジェームズ・タレルのこちらの作品
刻一刻と変わりゆく空を切り取っています。
はからずも、建築が風景を切り取るということに思いをはせる日となりました。
現在現場進行中の店舗では、豊かな自然に囲まれた中で、なるべく自然との一体感を得られるよう大きな開口部を設け、その高さや方向を検討しています。
金沢での体験のように、建物を通じて四季折々に美しい自然の風景をより印象的に感じてもらえれば、と考えながら設計しています。
工事はまだ続く予定ですが、無事完成し、たくさんの方に訪れていただける日がくることを楽しみにしています。
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7/26(土)自然素材の木の家「江戸Styleの家」見学会・相談会のお知らせ @小泉拓也+栗原守
自然素材の木の家「江戸Styleの家」見学会・相談会を7月26日(土)に開催します。2005年7月に竣工した自邸兼モデルハウスです。無垢の木や珪藻土などの自然素材でできた約27坪の小振りな住まい、あたたかく気持ちのよい和モダンな住まいです。約20年が経過していますので、無垢の木などの自然素材が時間の経過とともに美しく変化(経年美化)している様子を確認することもできます。 住宅展示場の大手ハウスメーカーのモデルハウスとは全く違う空気が流れる木の家の中でゆったりと流れる時間を体感してみませんか...