風景を切り取る開口部 @岸井 智子
今週のリレーブログを担当します、meenaxy designの岸井です。
今回は、「風景を切り取る開口部」について書いてみたいと思います。
以前、金沢を訪れた時に印象に残っているのが、兼六園の中にある茶室からの眺めです。
この写真はお茶をいただくために座った位置からの眺めですが、縁側から続く軒の出、窓の高さなどが絶妙です。庭もここからの眺めを意識して木や灯篭が配置されているのでしょう。
四季折々に美しい表情を見せる庭を最善の形に切り取って客人にお見せするという「おもてなし」に改めて感動しました。
そのお隣の金沢21世紀美術館では、ジェームズ・タレルのこちらの作品
刻一刻と変わりゆく空を切り取っています。
はからずも、建築が風景を切り取るということに思いをはせる日となりました。
現在現場進行中の店舗では、豊かな自然に囲まれた中で、なるべく自然との一体感を得られるよう大きな開口部を設け、その高さや方向を検討しています。
金沢での体験のように、建物を通じて四季折々に美しい自然の風景をより印象的に感じてもらえれば、と考えながら設計しています。
工事はまだ続く予定ですが、無事完成し、たくさんの方に訪れていただける日がくることを楽しみにしています。
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