壁に囲まれ、周囲からの視線が気にならない、アウトドアリビングのある住宅@七島幸之+佐野友美
8月5日に出版された、建築家31会のメンバーによる書籍
『間取りの模範解答:心地よい住まいをつくる建築家の視点』
に掲載された住宅(アトリエハコ設計監理)を少しご紹介したいと思います。2物件目です。

敷地は、角地に位置し、光や風が入りやすいとても良い条件なのですが、
前面道路が地域の抜け道となっていました。
普通に庭や窓を設けると、音も目線も気になり、場合によっては使えない庭になってしまったり、
カーテンなどを閉めっぱなしになることも考えられました。
お施主さんは、蒼青とした庭が絶対に欲しいということでもなかったので、
敷地境界線沿いに外壁と同じ素材で壁を建て(建築本体と梁で構造的につないでいます)
その壁に囲われたウッドデッキテラスとしました。

手前のリビングから奥に見えるのがテラスです。

リビング一角にあるゴロリスペースから一続きのテラス。

壁で切り取られた空。

リビングと行き来する窓にはカーテンいらずで、
テラスというよりはアウトドアリビングになりました。
そしてこのテラスから玄関ポーチへ繋がっています。
テラス同様、壁で囲まれた玄関ポーチがある、この住宅。
玄関ドアからいきなり外部に出ても、
ワンクッションがあるので小さいお子さんがいても安心。

キッチンに立ったところから玄関と玄関ポーチを見た様子。
子供が遊んでいても目が届きます。

その玄関ポーチには、この住宅で唯一の土部分があります。トネリコを植えました。
その他、この住宅は、2階に寝室・子供部屋と、お風呂・洗面脱衣室・テラスが集結しているため、
洗濯動線が一筆書きで済むプランとなっています。

1階から階段越しに見える、物干しテラス。

物干しテラスも壁で囲まれ、洗濯物が外部から見られません。

ガラスで囲まれたところが物干しテラス。
雨天や外出時や花粉の時期などは、
テラス前の広めの廊下(一般的な木造住宅の1.5倍の幅)に干すこともできます。
2階にはお客さんが入ることもなく、家族が過ごすLDKから見えない場所なので、
陽は入りながらも美観を損ねない室内干しができ、快適に過ごしているようです。
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