コロナ後の新生活にも対応できるワークスペースを設けた住宅 @石井正博+近藤民子

今週の “リレーブログ” を担当します、設計事務所アーキプレイスの石井正博+近藤民子です。

長く続いたコロナ禍の厳しさは和らぎ、私たちはwithコロナの生活にも慣れて、社会は以前の活気や日常を取り戻しつつあるように見えます。一方で、コロナ禍は私たちの生活スタイルやワークスタイルに大きな影響を与えました。リモートワークや在宅ワークの時間が増た方、帰宅時には手洗いが日常化した方、運動不足を解消するために器具を購入して運動をはじめた方も多いのではないでしょうか。

住宅の中にリモートワークや在宅ワークが持ち込まれた時、スペース確保、通信環境の整備、家族の生活空間との仕切り方、音問題、仕事とプライベートのオンオフの切り替えなど、様々な課題が浮き上がってきました。例えば、リモートでの会議を行う場合、家族の見ているテレビの音が気になる、逆に家族が気にして会議中は音を出さないように気をつけなくてはいけない、空き部屋に急遽デスクを設置したけれどもエアコンがないため寒さや暑さを我慢しなければならないなどです。

今回のリレーブログでは住まいにワークスペースを設けた事例をご紹介しながら、ワークスペースを計画する時のポイントや注意点など、考えたことを書きます。事例は必ずしもwithコロナやafterコロナの生活を意識してつくられ住宅ではありませんが、withコロナやafterコロナの生活スタイルやワークスタイルに十分対応できるものですので、参考にしていただけると幸いです。

【1】吹抜に面した大きなデスクと大容量の本棚を備えたワークスペース

>>くるりある家
>>設計・工事経過ブログ くるりのある家
IT関連の会社にお勤めのご夫婦は、趣味を楽しむスペースでありながら、子育て中や将来の在宅ワークも想定して住まいにワークスペース計画しました。デスクはお二人で並んで作業しても十分な幅2.4m。デスクの前の室内窓を開けると、正面には遠くまで見通せる窓があり、階下にはLDKが見えます。建具を閉めると音を遮断することもできます。デスクの背面には大容量の造り付け本棚があり、仕事関係の本だけでなく子供の絵本やお気に入りの写真などを飾ります。デスク上の中央と左右にはコンセントがありますが、デスクに穴を開けてデスク下にもコンセントを設け、電気コード等がデスク上に散乱しないようにしました。


木製デッキを敷いたバルコニーは、仕事に疲れた時の気分転換、DIYで塗装する時、ちょっとした運動にも使える場所です。木製デッキやガラス窓の掃除にも使える外水栓を壁に設置しています。

リビングの吹抜けに面した窓は両側の壁に引き込まれた建具で閉じることも。バルコニーは遠くまで見晴らせる気持ちのよい場所。

長さ4mを超える大容量の本棚は、縦の板は白く塗装して、本の出し入れで傷つきやすい横の可動棚は木の色を生かした塗装。

【2】お気に入りの木でデスクを造り付け、緑を借景したワークスペース

>>風と光と暮らす家
>>設計・工事経過ブログ 風と光と暮らす家

編集のお仕事をされているご主人の、窓から緑が見え、お気に入りの音楽を聴きながら仕事ができるワークスペースです。
木目と色合いを気に入られたタモ材の接ぎ板(無垢材を横に貼り合わせた板材)で造ったデスクは、どっしりしていて温かみのある手触りです。お持ちの家具や明るい色目のバーチフローリングとの相性がよく、窓から見える緑もより美しく感じます。
タモ材のデスクが引き立つように、シナランバーで造った本棚は白く塗っいます。

仕事に疲れた時に外の風に当たることができるデッキ2が隣にあり、隣地の緑が楽しめる位置に窓を設けています。背面には趣味の山道具などの収納を造り付け、横には長く愛用しているアンプとスピーカーを置いています。

窓にはブラインドを設けて明るさと視線をコントロールします。照明は天井のダウンライトの他に、デスク上の照度がしっかり取れるように、本棚の背面側の下に彫り込みを設けてライン状照明を組み入れています。

【3】畳敷きの個室に設けたドレッサー兼用のワークスペース

>>囲ったデッキテラスのある2階リビングの家
>>設計・工事経過ブログ  囲んだテラスに開いた2階リビングの家

医師の奥様の、時々の在宅ワークや夜中のお仕事に対応できるワークスペースです。畳敷きの個室の一部をナラのフローリングにして椅子が置けるようにし、ナラ集成材のデスクは奥行きを変化させてドレッサーを兼用しています。
木製ブラインドを下ろした窓は、安心感のある電動シャッター付きで、正面の引き戸の向こうは洋服や鞄を仕舞えるウォークインクローゼットと布団収納です。

デスクのワークスペース側にはコンセントや通信用のジャックを設置、キャスター付きのキャビネットを購入して置きます。ドレッサー側には、コンセント、化粧品を仕舞える深さの浅い引き出し、大きな鏡、ブラケット照明を設置。上部の間接照明は調光スイッチで明るさを調整できます。

フローリング部には床暖房が入っているので、夜中の仕事で足元の寒さが気になることもありません。

 

在宅ワークが増えると職場への通勤の回数が減り、家で過ごす時間、家族みんなが一緒にいる時間が増えます。家族それぞれが一人の時間を大切にできる場所、こもれる部屋、気分転換できる仕掛けなど、家族の距離を必要に応じて調整できて、適度の気分転換を図れるような、プランが求められるように思います。

建築家31会では5月27日(金)〜29日(日)、東京池袋の東京芸術劇場にてこれからのSMILE HOME展を開催します。withコロナ、afterコロナの新生活の家づくりのヒントを探しに、ぜひお越しください。

設計事務所アーキプレイスでは、石井正博と近藤民子の男女ペアの視点を活かして、暮らし易さと(光と風、家事動線、収納など)とデザインのバランスのとれた心地よい住まいをご提案しています。

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著者情報

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石井 正博 + 近藤 民子 いしいまさひろ こんどうたみこ

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「敷地とライフスタイルを活かした家づくり」をテーマに、暮らしやすさ(温熱環境・家事動線・収納計画など)、デザイン、コストのバランスのとれた質の高い家づくりを建て主の方と一緒にめざします。

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