NARIHIRA RECEPTION_140217 @石川 利治

現場作業によって建物が組立てられてゆく鉄筋コンクリートに対して、鉄骨造は工場加工での製作が大半を締めます。事前に行う製作図での詰めが、現場での仕上がり具合に大きく作用するため、前もっての仕込みが非常に重要です。多くの鉄骨部材は、最終的には仕上の中に隠れてしまうのですが、いかに破綻無く骨組みが納められているかが大切になります。シンプルな構成の建物であれば、骨組みもそれ程、複雑にはならないのですが、今回の計画では、建物形状が台形であったり、床の段差や吹抜けが内包されていたりと、調整事が盛りだくさんな感じでした。
最終的には隠れてしまう鉄骨ですが、鉄そのものが仕上として現れてくる部分も一部含まれます。階段、バルコニーといった耐火被覆を必要としない部位がそれにあたりますが、これは骨組みを決めるタイミングと併せて、完成形を決めきる必要があります。まだ骨組みが現場に立ち上がっていない段階で,最終的な仕上を決めなければならないという切迫感・・・・毎度、結構なプレッシャーになります(汗)。
そんな、仕込みを経て、まとまりがついた所で工場製作に入ります。この段階で、今まで図面上で検討していた”空想のもの”が、”現実の物”として出現して来ます。これには、なかなかテンションが上がるのですが、実際は(本当に大丈夫かなぁ・・・)という不安も半分です。
折を見て、製品検査を行い、製作物を確認する作業を行います。今回は埼玉県の製作工場に出向きました。製品の精度と共に、接合部での溶接の状態等、順次確認を行いました。

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製作工場内での製品検査の様子。柱部材も床に並べられると、その大きさに驚かされます。

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柱継手の加工状況。先端を斜めに削り(開先といいます)現場での溶接の仕込みがなされています。

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超音波探傷試験の様子。溶接部分の不具合が無いか確認を行います。

検査も無事に終了した後,いよいよ現場での建て方に移ります。次々にトラックで到着する部材をクレーンで組上げてゆきます。各部材は、概ね高力ボルト接合となり、溶接は殆ど使いません。現場での作業効率と組立精度を上げるための技術が蓄積されている部分です。
概ね、3日間で全体の骨組みの様子が立ち上がりました。この数ヶ月間の仕込みが形として現れてくる様子は、やはり感慨深いものがあります。

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鉄骨建方が進行中。工場で確認した柱継手部分が接合されています。

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骨組みの全体像が組み上がりました。

石川利治
3*D空間創考舎一級建築士事務所

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