注文住宅を建てる材料の金額費用コストと寿命省エネルギー
誰のため
省エネの話で「誰のため」というキーワードが謎かけ状態ですが、
今日は「建物を建てるときの省エネ」といった話です。
建物を使う上での「省エネ」は環境問題には大きな影響を与えます。
空調や電気を使わなければ、エネルギー消費が減るわけで、
それにともなってインフラへの負荷・依存を減らすことが出来ます。
個々の建物の努力が重なれば大きな成果をあげることができます。
それでは、建物を作るときの「省エネ」とはどんなことでしょうか?
たとえば現代は世界中から材料が入ってきています。
木材もコスト削減を求めて特に指定しなければ外国産の集成材料が使われることが非常に多いです。
でも、海外から船便で燃料と時間をかけて持ってくるというのは「無駄」だなぁとも思います。
実際コストが安いからしょうがない部分もあるのですが、
このような無駄をなくしてゆくことも「省エネ」であるはずです。
食料品のフードマイレージのような考えですね。
日本の木材なども、戦後に植林された木は成長して非常にいい木になっていますが、
コストの問題でなかなか国産材が主流にはならず、コスト重視の場合には外国産になってしまうのが現状です。
でも、日本のどこにでもすぐ近くに材木の生産地はあります。
材木では県産材(地元の木/埼玉県では西川材などがあります)を使おうと活動している設計者もたくさんいますし、それを求める建主さんもいらっしゃいます。
みんなが使えばコストも下がり、無駄なマイレージもかけずに済みます。
これは建物を建てるときの「省エネ」の一例です。
材木にかぎらず建築材料も種類が非常にたくさんありますが、
リサイクルできるものと出来ないものがあります。
できるだけリサイクルしやすいものを使うというのも
建物を建てるときの「省エネ」のひとつです。
みなさん「サステイナブル」ということばを聞いたことがあると思います。
「地球環境を保全しつつ持続が可能な産業や開発などについていうこと」という意味です。
現代の生活を(特に先進国の)地球上の人が享受できるほどには地球の資源は無いと言われています。
世界の人口も年々増えています。
現状では「サステイナブル」では無い社会だということです。
しかし、建物を建てるときの省エネは「サステイナブル=持続可能な」という社会にむけて大きな貢献ができるはずです。
これだけいろいろな材料を使っていろいろなこだわりを持って建てる家ですから、
ちょっとでも「持続可能な」ということを気にして選択すると、
その家に対するこだわり、愛着のようなものになってゆくと思いませんか?
家はそこ住む人の様々な価値観が具現化されるものです。
そのなかの一つに直接的に「自分のためだけではない」ものが入ってくると、
それがより「自分のため」になる気がしています。
誰のため=みんなのため=自分のため ・・・強引ですか?
家を建てるというなかで、暮らしてゆく中で、
いろんなことを考える機会があるはずです。
その時に「省エネ」という側面からもいろいろと考えてみると、
自分の周りの環境、建物自身の見え方、考え方も変わってくるかもしれません。
永く住む家を建てることが、そういったことも考える機会になればいいなぁと思っています。
今回で菰田建築設計事務所のリレーブログは終了です。
4回しか挙げられませんでしたが、おつきあいありがとうございました。
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