彫刻家アトリエ工房展示ギャラリー絵画教室併用住宅
住まいや建物への悩みごとは、誰に相談して良いか判らないことが多いと思います。その様なとき、身近な不動産屋さんや工務店さんにお話しすることを思い浮かべてしまうのが普通かもしれません。建て主様の財産を守り、相応しい解決策を相談出来るのは建築家(設計事務所)です。
生活スタイルの提案―府中の彫刻家の家
石彫刻のアトリエ
住まわれる方は若い石の彫刻家です。ご相談の当初は「石を彫る野外のアトリエと、雨露がしのげる最小限の住まいがあれば良い」というご要望でした。
石を彫る場所は、砂利を敷き詰めた前庭で行います。石の破片が地面に落ちて、無機質だった砂利が着色されていくようにしました。
石を展示する彫刻庭
広く確保した前庭には塀を巡らせて、手前に彫刻作品を並べて展示します。建物本体の縁側テラスから、彫刻作品を眺めて楽しめるようにしました。
展示ギャラリーになるリビング
室内のリビングは天井高さの高い吹抜け空間にしました。
天井の高い空間にすることで、美術品を展示して鑑賞出来るギャラリーにもなれるようにしました。縁側テラスとつながって、敷地全体が展示ギャラリーになれるようにしました。
→ 関連解説記事「彫刻家のアトリエ工房と展示ギャラリーの家」
絵画教室を開くリビング
天井の高いリビングは、複数の人が集まって開く絵画教室にも狭さを感じさせないスペースとして利用出来ます。面積は広くなくとも、高さを増すことで、空間の容積を豊かにして工夫しました。
折角の広い敷地でしたので、石を彫るアトリエ工房という機能だけでなく、リビングやテラスが美術作品を楽しむギャラリーになったり、彫刻家ご本人が先生になって絵画教室になったりと、人々が集う場になることを提案しましたところ、「そんな発想はなかった、目からウロコが落ちた」と大変喜んでいただいて実現した多機能なお住まいです。
単なる形の提案だけでなく、生活スタイルまでも提案させて頂いたお住まいです。
− 最新イベント情報 −
「江戸Styleの家」オープンハウスのお知らせ 2024 年11月30日(土) @小泉拓也+栗原守
「江戸Styleの家」オープンハウスを11月30日(土)に開催します。2005年7月に竣工した自邸兼モデルハウスです。約19年が経過していますので、無垢の木などの自然素材が時間の経過とともに美しく変化(経年美化)している様子を確認することもできます。自然素材の小振りな住まい、あたたかく気持ちのよい和モダンな住まいの雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 *「江戸Styleの家」はエコの取り組みでグッドデザイン賞を受賞しました。 *2021年12月「渡辺篤史の建物探訪」、「突撃!隣...