【家のメンテナンス】 @中村雅子

「家づくり」で大事なことは「土地・プランニング(間取り)・お金・設備・素材・・・」色々あると思いますが、私は『いかにメンテナンスが出来るか?』も大切にして頂きたいと思います。自邸建設の際に私はここを一番(?)に重要視した設計をしました。
具体的には「全部の窓が外から拭ける!」「暖炉の煙突掃除が自分でできる」「外壁の木の塗装の塗替えに足場がいらない=自分たちで出来る。」「デッキの掃除がお湯を使ってできる」「換気扇の掃除がらくに出来る」「ドアのワックス仕上げが簡単に外して出来る」「水道代を気にせずに、お庭のお掃除や水やリができる」などなど。

結局、これらの希望をいかに“家づくり時に”盛り込むかですね。見付けやすい場所を用意しておけば、早めの対応が可能になり、結局のところ家の長持ちに繋がります。
建物はメンテナンスがしっかりしていれば100年の寿命はあると思います。
勿論100年持つようなプランニングも大切ですが。。。少しだけ、ご紹介しますね。

  1. 家の周りをぐるっとバルコニーで囲んでしまえば、外壁の塗替えも、ガラス拭きも、網戸掃除も一挙解決!しかも、建ぺい率に含まないバルコニーの設計を行えば、お部屋面積が広々~になります。布団干しも全員分簡単にできますね。
  2. 屋根に上がるタラップ(階段のこと)をつけて、歩きやすい屋根勾配にすれば、暖炉の煙突掃除もトップライトの窓拭きも、屋根塗装も軒樋掃除も一挙に解決!
    安全ベルトを引っ掛けるヒートンも建物に設置しておきましょう!
  3. 水道代を気にしない樹木の水やりには“井戸堀り”です。私はいままで新築設計の際に7回ほど“新規井戸堀り”をしています。我が家の井戸も10年経ちますが、水量は豊富で、お掃除にも洗車にも植木の水やりにも大活躍です!
  4. 最後に我が家では掃除が行き届くような適度な大きさ(要は大きすぎないコンパクトな間取り)を盛り込みました。逆にトイレは便器周りに空間があって体が全部入って床が拭けるようになっています!家の中で一番、清潔にしたい場所ですからね。

また、家族で家のメンテナンス(手入れ)をしていると自然と“もの”を大事にするようになりますね。私が小さいころは障子の張替えから床のヌカ拭きから囲炉裏(?!)の灰落とし!など、全て自分たちでやったものです。

大切な家を長持ちさせる方法を設計者と家族と考えてくださいね。

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「江戸Styleの家」オープンハウスのお知らせ 2024 年11月30日(土) @小泉拓也+栗原守

「江戸Styleの家」オープンハウスを11月30日(土)に開催します。2005年7月に竣工した自邸兼モデルハウスです。約19年が経過していますので、無垢の木などの自然素材が時間の経過とともに美しく変化(経年美化)している様子を確認することもできます。自然素材の小振りな住まい、あたたかく気持ちのよい和モダンな住まいの雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 *「江戸Styleの家」はエコの取り組みでグッドデザイン賞を受賞しました。 *2021年12月「渡辺篤史の建物探訪」、「突撃!隣...