「リフォームか新築か」@菰田 真志+菰田 晶

既存の住宅にお住まいの方で「リフォーム」にするか「新築」にするかを悩まれる方が多くいらっしゃいます。事務所へ相談に来られたときにはリフォームのつもりでいらしゃったのですが、お話をお聞きして条件と予算などを整理し、既存建物の現状調査をへてプランニングしてみると、新築するほうがいいのかな?という状況になることがよくあります。

当然、新築するほど困っていないけどちょっと直したいというところから始まることが多いので、初めからリフォームありきで考えていたつもりが、これもあれもついでにやりたくなって工事範囲が広がってゆくことで新築との価格差がどんどん縮まり、選択肢のなかに新築が入ってくるという状況です。
特に築年数が経った家にお住まいの方がリフォームを考えたときには、耐震改修や水回りの大きな改修などを行うことが多く、工事範囲がが大きくなることで金額があがってゆき、リフォームにするメリットが見えにくくなることがよくあります。

新築とリフォームで悩みだすと難しいのが、面積と金額です。
大抵の場合は、リフォームでかかる金額で新築を建てると面積が小さくなるということが多いので、面積が小さくなってもよいのか、既存の建物程度の面積が必要なのかで決断が決まってきます。

また、リフォームでやる場合には新築の場合以上に希望することの優先順位をはっきり決めておくことも重要です。既存の建物ありきでスタートするリフォームは、やれば出来るけれども効率が悪い(=工事費があがる)など、思ったとおりにゆかない部分が多いので、その場合の判断をしっかりとできるように優先順位を決めておくと工事範囲が決めやすくなります。

今まで規模の大きな住宅リフォームもやってきていますが、経験から言うと専門家であるわれわれでも実はリフォームなのか新築が適しているのかを判断するのは簡単ではありません。建主さんの希望を確認した上で、既存の建物の状況を把握し、工事費を把握しながら計画を改修の計画を立ててゆく。そのうえで見えない今後解体する部分がどうなっているのかを調査した状況を踏まえて想像して工事の方法を考えながらプランに落としてゆく・・・。実は新築工事よりリフォームのほうが難しいと思っているくらいです。リフォームの難しさは見えない部分をどう設計に落としてゆくかという部分に尽きます。新築のように思ったとおりにならないのがリフォーム工事です。

設計事務所でもどちらがいいか悩むことのあるリフォーム工事ですから、建主さんが悩むのはしょうがないことです。そんなときには設計事務所に一度相談してみませんか?
結論ありきではなく、いろいろなパターンを検討してメリット・デメリットを比べて答えの出せるのは、実は設計事務所のメリットを活かせる仕事のかたちです。ぜひリフォームこそご相談下さい。

著者情報

菰田 真志 + 菰田 晶菰田 真志 + 菰田 晶

菰田 真志 + 菰田 晶 こもだまさし こもだあき

有限会社 菰田建築設計事務所

毎日を心地よく機能的に暮らせる建物。 街に調和しながら趣のある建物。 思わずニンマリ微笑んでしまう建物。 わくわくする建物。 そんな建物を生活スタイルや価値観を伺いながらひとつひとつ創ってゆきます。

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