「間取りの模範回答」いつも一緒があたり前なら個室なんていらないかも?

建築家31会の新刊「間取りの模範回答」P68〜P69に、光設計の設計した平屋の住宅の間取りが掲載されています。誌面では伝えきれなかったことなど写真とともに解説します。この住宅は東京の郊外に暮らす70代のご夫婦のための平屋の住まいです。家にいる時間が長くなるこれからの暮らしをより快適に過ごしてもらう工夫がいっぱいのお住まいです。

平屋の家の中央に約6畳分の中庭があります。この中庭を中心にぐるっと回れるような間取りにしています。家のどこにいても中庭に植えたヤマボウシを見ながら春夏秋冬の四季の移り変わりを暮らしの身近かに感じながら気持ちよく暮らすことができます。

庇を大きく出した外観です。木製の玄関扉を使用しています。アプローチは豆砂利洗い出し仕上げにしています。

 

玄関に入ると中庭のヤマボウシの緑が目に入ります。地袋収納の扉には京都の老舗「唐長」の襖紙を使用して引き手も江戸デザインの「浜千鳥」を使用しています。

 

6畳の大きさの中庭にはヤマボウシを植えています。家のどこにいても緑を見ながらゆったりと家時間を楽しみながら快適に暮らすことができます。

 

大工さん工事で作り付けの書斎コーナーです。中庭から光が差し込みます。

 

リビングのコーナーには薪ストーブを設置しています。薪ストーブの下の床と壁は大谷石貼りにしています。

 

大工さん工事で作り付けのキッチンと食器棚です。キッチンのカウンタートップは繫ぎ目のないステンレス一体成形なので清潔に使えます。

 

坪庭のある浴室の天井と壁はカナダ杉の板張りにしています。坪庭の緑や雨などを見ながらバスタイムを楽しむことができます。ホーローのバスタブを使用しています。

 

リビング〜小上がりの畳コーナーです。畳コーナーの下は大きな引き出し収納になっています。

 

玄関ホール横の景色を見るための窓です。珪藻土で塗り込んでまるで掛け軸のように外の四季折々の景色を楽しむことができます。

 

寝室は広縁〜デッキテラスを通して庭につながっています。

 

トイレもホンの少し広くして本棚を作り付けにしています。

著者情報

栗原 守 + 小泉 拓也栗原 守 + 小泉 拓也

栗原 守 + 小泉 拓也 くりはらまもる こいずみたくや

一級建築士事務所 光設計

「呼吸する住まい」をテーマに自然素材と自然エネルギーを有効に利用するエコロジーな住まいを建築主さんと2人3脚で設計しています。

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