木造住宅でシャープな印象を生む鉄骨ササラを組込んだ階段@石川 利治

皆さんが感じる木造住宅の良い所はどんな所でしょうか。

木のぬくもりであったり、調湿効果、もっと実利的に他の工法に比べて安価な所かもしれません。大きな断面形状の木で組み上がった骨組みのどっしりとした重厚感は、木構造の魅力のひとつといえます。それと同時にシャープで精緻なデザインを好まれる場合は「薄く」「軽く」「細く」といった繊細さを建物に組込む事も考えてゆく必要があるでしょう。

構造力学においては「木」は丈夫で、他の材料と比べて単位重量あたりの強度が高いとされていますが、実際の所はどうなのでしょうか。良く「鉄」と比較されますが、材料の重さに換算した場合は確かにそうなのですが、同一の断面積の中で比較した場合は、「鉄」の応力は「木」より優れているため、よりスレンダーな部材断面を実現できます。

デザインされた住宅建築の中で特に「鉄」が使われている部位としては、階段があります。今回取り上げているK-HOUSEの階段もササラ(段板を支えている側板)に鉄骨を使っています。

今回の特徴は、壁に沿った形で階段が設けられていることです。そのため、段板の片側を鉄によるササラとして段板を受け、反対側を壁の中に埋め込んで支持しています。手摺もササラと合わせて鉄製で作り、鉄骨によるパーツを最小限に抑えたため、コスト的なメリットも生まれました。また、重量も抑えられているため現場での施工もスムーズに行う事ができました。

鉄骨ササラによるスレンダーな軽やかさと木の踏板による柔らかさとともに、階段そのものの透け感が上手く再現できたのではないかと思っております。

 

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