それぞれの家の設計において考えたこと/矢野口の家 @菰田真志+菰田晶
今週のリレーブログ担当の菰田建築設計事務所の菰田真志(こもだまさし)です。
今回は過去の仕事を振り返って、それぞれの家の設計において考えたことを書いてゆこうと思います。
一軒目は 矢野口の家 です。
この家は 新築ではなく スケルトンリフォーム です。
もともと70坪を超える大きな家だったのですが、完全分離の二世帯住宅にするにあたって、「減築」「増築」「バリアフリーリフォーム」「耐震補強」等をおこなう大掛かりな仕事になりました。
元々の佇まい
工事開始直前の姿
竣工後
元々の家は数回の増改築を経て、構造だけではなく使い勝手や光の入り方などいろいろな問題を抱えていました。
また周りの敷地の使い方も含めて再検討しようという中で計画が進んでゆきました。
話をきいているだけでも数回の増改築・リフォームを経験し、最も古い元々の家の事を聞くとかなり古い家というのがわかりました。いっそうのこと新築にしようかという話もありましたが、求めている面積と予算を考えるとリフォームにしようということでスケルトンリフォームになった経緯があります。
光を遮っていた和室部分を減築し、親世帯で使う部分を平屋で増築し、段差ができていた屋根を整理して、基礎の補強を施し、それぞれの世帯が住みやすく、かつ今までの骨格を活かしながらプランを検討してゆきました。
ここでずっと住まわれていた施主さまのこうしてほしいという要望は切実なものもあります。
そういったものをよく聞き取って、改善してゆく。その中に新しいものを組み込んでゆく。
既存が有るからこその解決方法を考える。これがこの家で考えたことです。
(有)菰田建築設計事務所 菰田真志+菰田晶
HP http://www.archi-komo.co.jp
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