意外と困る!?ピアノの置き場所@幸田真一

ピアノの置き場所を確保したいとおっしゃる建主の方は結構いらっしゃいます。
どのように、どの場所に置くのが理想なのでしょうか。事例を見ていきましょう。

リビングに置いて家族のコミュニケーションの中心に


ご要望として一番多いのはリビングです。
お子さんが演奏するのを家族が聞いてあげられますし、レッスンの宿題や個人練習も食事の支度の合間に気軽に見て上がられる、などメリットが大きいです。個人練習で先生をお呼びする場合もリビングだとやりやすいのかもしれません。
リビングに置く場合は、ピアノを中心としたコミュニケーションができるというのが一番のメリットになります。

もちろんデメリットも


お子さんがピアノに興味がなくなったり、だんだんとピアノを使うことが少なくなってくると
ピアノの上に洋服やらが置かれ、まるで物置状態になることが多いです。これは心当たりがある方も多いかと思います。
また、リビングに置くと演奏中にテレビを見れないとか、ピアノは黒くかなりの存在感があるのでインテリアの邪魔になったりと邪険に扱われることも少なくありません。

 


アップライトピアノを隠してみた


ご紹介するリフォーム事例では、リビングに置くアップライトピアノを収納内に入れ、扉で隠してみました。
平面図
で見ると、中央のピアノと書いてある部分です。

こちらの事例では、もうそんなに弾くことはないのだけれども、捨てることはできないのでリビングに置いておきたいとご要望されましたので、
普段は埃が被らないように、扉で隠せて演奏する時には建具を2枚ずらせばいつでも利用できるようにしました。

普段は壁面収納の扉として壁のように見えていますが、

扉を開ければこの通り、ピアノが現れます。

ピアノの上には楽譜を置ける棚を用意して、
調律のメンテナンスもできるクリアランスもしっかり確保しています。

隣の収納はリビング収納としてコート掛けや、雑多なものを収納するのに便利です。

扉で隠すことでインテリアの調和を図りながらも、埃などからピアノを守ることができます。
もちろん演奏会となれば、家族の集まるリビングで家族のコミュニケーションの一つになるでしょう。

著者情報

幸田 真一幸田 真一

幸田 真一 こうだ しんいち

幸田真一建築設計事務所

「どのような暮らしをしたいかを考えること」 家づくりで大切なのは、大切な家族とどのような暮らしをしたいかをたくさん想像することです。 降り注ぐ柔らかな光を感じ、微かに感じる風の匂い。庭先の四季の移ろいに癒される、そんな心地よい暮らし方です。 私たちとの家づくりはそのような建主の想いから始まります。その思いが言葉となり、空間となっていく過程は設計を専門職とする私たち建築家とだからこそできる、家づくりです。 明るくて気持ちのよい家。安全で機能的な優しい家。そして、あなたらしい家。私たちは何一つ欠くことなく、あなたの目線と同じになって家づくりを楽しみます。 "あなたにとって良いデザインと良いおもてなしを。"

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