内装インテリア造作家具の収納扉に洗練されたデザインの取手つまみを選んで付ける

建築やインテリアの中にある物の存在も気になります。
私が結構気になるのが家具・収納扉の取手・つまみのたぐいです。

絶対的なサイズは小さいのですが,取手・つまみの存在が,それがついている収納そのものの存在をも主張している様に感じられ,シンプルに見えなくなってしまうのです。

普通そこまで意識はしないと思いますが,「空間の印象をかたちづくる内装インテリアの細部ディテール」で書いた様に人間の潜在意識にはそう働きかけているのではないかと思うのです。

ですから,取手やつまみをつけずプッシュラッチといって扉を押すと中から扉が押され,少し開いて手がかけられる。といった金物を使う事が多いのですが,機能や頻度,あるいはお使いになる方の年齢などから常にそうする訳にはいかず,その場合,小さく・あるいは細くて持ちやすいデザインのシンプルなものを選んで使用する事になります。

昔はそういう金物もいくつかあったのですが,技術を持つ職人さんの引退とともに機械生産のものだけになってしまい。それもなぜか小さいサイズのものが年々廃版となり,常によい取手類がないのかを探し求めています。

私の思いを託し,小さくても指でしっかりと掴む事ができる取手(つまみ)を石川県の伝統産業の手業により商品化したもの(正規の販売にはもう少し時間がかかりますが)をご紹介します。
山中漆器の整形のツマミと輪島塗りの不整形のツマミでいづれも高さ15〜25㍉程度のものです
Tsumami - Linea
↑ 山中漆器のろくろ技術と刃物による加工技術を活かし,小さくても指がすべらない形状と加工のされたつまみです

Tumami -CURVA

↑輪島 塗り工房楽の乾漆技術により,指の形に沿った形状により小さくても指先でしっかりつまむ事ができます。

小林真人
株)小林真人建築アトリエ

著者情報

小林 眞人小林 眞人

小林 眞人 こばやし まひと

株式会社 小林真人建築アトリエ

『バランス感』と『素材感』を大切にした建築を心がけています。 全体とディテール、都市との関係、実用と芸術・・・ シチュエーションに応じて取るべきバランス点を見極めたいという思いです。

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オープンハウス(完成見学会)大きな窓の緑道沿いの家 3/8(土) @石井正博+近藤民子

この度、設計事務所アーキプレイスで設計監理しました『大きな窓の緑道沿いの家』(木造2階建、神奈川県相模原市)が竣工間近となり、建て主様のご厚意によりオープンハウスを開催させていただくことになりました。 南側の緑道に面した旗竿変形敷地に建つ木造2階建ては、お隣の母屋と呼応するデザイン(チューダー様式)で踏襲されています。2階リビングの緑道に大きく開いた木製窓と傾斜屋根の垂木現しの天井が特徴の住まいです。 日時    :2025年3月8日(土) 10:00~17:00 場所    :神...