音楽室のある家をつくる-1@菰田真志+菰田晶
今週のリレーブログ担当の菰田(こもだ)建築設計事務所の菰田真志です。
今回は音楽室に関して書こうと思います。
しばらく前に音楽室のある家の提案するチャンスがありました。残念ながら仕事を依頼していただくことはできませんでしたが、音楽室に関しては音響や遮音に関しての技術的な検討が必要で、いろいろな検討をした上で提案をしました。
あまり一般的な家で必要な話ではないニッチな話ですが、今回は音楽室がらみの話をしたいとおもいます。
*****
まず、音楽室というと大きく分けて必要な検討が2種類あります。
それは「遮音」「音響」です。
遮音は防音といえばよくわかりますが、音をできるだけ家の外に出さないまたは入ってこないようにすることです。
音響とは音楽室で演奏をするときの音の響き(を設計すること)を指します。
遮音も音響も、中でどんな音を出すのか、部屋の大きさや形をどのくらいにするのかということがまず出発点になります。
今回の依頼はピアノや弦楽器を演奏するご夫婦で、友人たちと弦楽四重奏などの演奏も楽しむということでそこを基準にして考えます。周囲は住宅街で夜遅くまで演奏を続けるということは殆どないということでしたので、それも考慮して設計をはじめました。
細かい検討項目としては下記を行いました。
【遮音に関して】
・遮音能力:D値 壁、屋根の仕様、材料
・開口部(窓や扉ほか)の仕様
【音響に関して】
・部屋形状による音の調整/縦横高さの黄金比
・使用する室内仕上材/吸音・反射・拡散の調整
・残響時間/体積・表面積 、設備関係
明日は各項目で検討したことを説明出来たらと思っています。
よろしくおねがいいたします
(有)菰田建築設計事務所 菰田真志
http://www.archi-komo.co.jp/
− 最新イベント情報 −
2025年9月20日(土)「自然素材の平屋の木の家」完成現場見学会のお知らせ @小泉拓也+栗原守
中野区の「自然素材の平屋の木の家」は平屋の約33坪の住まいです。建築主さまのご厚意により2025年9/20(土)完成現場見学会を開催させていただくことになりました。リビングダイニングとつながる大きなデッキテラスで内と外の暮らしを楽しむことができる平屋の木の家です。 無垢の木や左官の薩摩中霧島壁、沖縄の月桃紙、天井のくりこま杉などの自然素材でできた温かく気持ちのよい空間の雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 家づくりを検討中の方のご参加をお待ちしています。時間指定で3組限定の見学...