土地の日当りと夏至冬至 @高野洋平
今日は夏至、冬至、春分、秋分、について書こうと思います。実はこの4日、住宅の日当りを考える時にとても大切な日なのです。
よく「土地の南側に隣家があるので日当りが心配」という声を聞きますが、この4日の太陽の動きを知っていると土地の日当りについてかなりのことが解ってきます。今日は敷地に一年を通してどのように日が当たるのか簡単に調べる方法について書こうと思います。
一般に春分・秋分は昼と夜が同じ長さの日、夏至、冬至はそれぞれ昼の長さが最長、最短の日として知られていますが、建築計画の中では太陽高度、日の出、日没の方角、日陰の長さの基準になっています。
下の二つの図は太陽の動きを表したものです。
左側の図で南中時の太陽高度は夏至は78°、冬至は30°です。庇の長さと取り付け高さがこれに関係してくる事は有名ですよね。
さて日当りの確認ですが、右側の図に注目してください。図の中心が敷地の中心です。コンパスを使って方角を合わせます。次に図中の日の出、日の入りの方角に注目すると、夏至は真東よりも共に北側に振れていますが、この角度がおよそ30°になっています。夏至は敷地から真東を向いて立ち、さらに30°北側に向いた方向から太陽が昇ることを表しています。
冬至は逆に真東から30°南側から日が昇りますので、敷地から見た日の出の位置は一年を通してこの間を行ったり来たりすることになります。日の入りの位置はそれぞれ南北線に対称の位置です。
敷地中心から見た日の出日の入りの位置が解ったら、次は太陽の高さです。南を向いて空に向かって30°、54°、78°の角度をイメージします。分度器があると正確ですが上の図を持っていれば大丈夫です。腕を伸ばして太陽の軌道を空に描く様にすると、その土地の日当りがとても解りやすいので試してみてください。
方位を測るのにコンパスが必要です。私が使っているのはSILVA社の登山用コンパスです。針の止まりが早く正確で360メモリが刻まれていて重宝します。土地探しに向けて一つ購入してみようかという方にはお勧めです。
SILVA Rangerコンパス 2580円
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