時間のデザイン 1日 家事動線を短く @滝川淳

食事、洗濯、掃除。毎日のように繰り返される家事をいかに楽しく、
そして効率的にこなすことができるか。
写真や雑誌ではお伝えすることがなかなか難しいこの課題にも
建築家は常に知恵を絞っています。
とくに共働き世帯では、家事の負担を軽減することこそが
できあがった家で楽しく過ごすための最低条件のようなところがあります。

中でもいまひとつパキッと解決しない課題の一つに洗濯動線があります。
洗濯機を置く場所は脱衣場かキッチンか。
外に干すための軒下空間と洗濯機の場所が遠い。
洗濯物をたたむ場所としまう場所がどうしても分散する。
これらの課題のうちどれか一つは我慢をしていただくことが多いのも事実。
昨年お手伝いした「シホウニワの家」はこれらの課題が
見事に全てクリアした事例です。
共働きのご夫婦で、家事も分担制。洗濯はご主人の担当。
設計当初より「洗濯物をたたむための作業テーブルが欲しい」、
「肌着は家族全員分をその下に収納したい」という具体的な要望がありました。

提案したのは洗面の中に作業テーブルと収納スペースを設け、
物干し場を浴室横のデッキ、洗面、浴室の3ヶ所に設けることです。

洗面の天井には取り込んだ洗濯物をハンガーのまま仮置きできるように
物干しパイプが用意してあります。
写真では空っぽの収納スペースは無印良品の引き出し収納が
ピッタリ納まるようになっています。
作業テーブルはご主人が作業しやすい高さ90cmとし、
一部にはテーブルの奥行きを増やせるように引出テーブルを
造りつけてあります。

こうすることで、わずか4メートルの範囲で
洗濯、物干し、たたむ、収納までのサイクルが完結するスペースができました。
オープンハウスに来た女性からは一様に感嘆の声をいただいた
この洗濯動線の考え方も、一日を楽しく過ごしていただくための工夫の一つです。

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滝川淳+標由理
コネクト 一級建築士事務所

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