壁をガラスに置き換えて得られる室内の広がりと明るさ@石川 利治

外壁に開口(窓)を設けることは、光や空気を取入れるために住宅には欠かせないものです。そこに求められる性能は風雨をしのげる事はもとより、防火上の制限や特に近年では断熱といった様々な要素が絡み、ある意味制約が多い部位と考えても良いでしょう。そこに使われる「ガラス」も時代のニーズに合わせて進化しているといえます。

このガラスを室内で使う場合は、外壁に使うより少し自由度が上がります。火災、あるいは耐風圧といった外壁の開口では制限されて使えない材料や大きさであっても、室内では使用できるといった事も生まれてきます。特に一般的な住宅で使う場合は法規的な制限も減るため、使用箇所の可能性は広がります。

透明でありつつ空気の流れを遮断できるガラスという材料は、本来は壁で仕切りらなくてはならない部位を透けた間仕切りに置き換える事ができます。効果的な使い方ができれば、視覚的な繋がりが生まれ、空間に広がりを与える事ができます。もちろん、よりプライベート性の高い、視線を遮断したい部位には透明なガラスという訳にはいきませんが、この場合も磨りガラスやフィルムを組み合わせたりする事でさらに可能性は広がります。

今回の大津の住宅では、階段室と一体になった玄関が2層分の天井高さになっており、吹抜けに隣接した2階部分にリビングが設けられています。この部分の間仕切りをガラスにする事で、リビングの床面積以上に視覚的な広がりを生み出しています。外壁に面していない建物中心部分のリビングにも、吹抜けに面した玄関扉上部に設けた開口からガラス間仕切りを介して陽光が差込みます。

空間の気積はガラス間仕切りにより小さく抑えられているため、空調の効率はあがるといった省エネルギー面もさることながら、視覚的な広がりと光の変化による時々刻々の移ろいを感じられる事が空間の居心地をより高めるのではないかと考えております。

− 最新イベント情報 −

オープンハウス(完成見学会)2/29 東久留米の ‘yin-yang’ house @七島幸之+佐野友美

この度、アトリエハコ(@七島幸之+佐野友美)で設計監理を行った「東久留米の 'yin-yang' house」が完成致します。 お施主様のご厚意によりオープンハウス(完成見学会)を行わせて頂く運びとなりました。 高台にある、落ち着いた雰囲気の分譲住宅地、その行止りに位置する旗竿敷地。 敷地の地盤面がアプローチの道路から更に2.3M程高く、道路レベルから敷地内の様子は窺えない。 コンクリート・木・金属の素材感 光を吸収する面、バウンドし、砕く面 明暗のコントラスト、光と影の図形 ...