マンションの和室を茶室に @磯村
今週のリレーブログを担当するギルド・デザインの磯村です。
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染騒動も、ほぼ2年になろうとしています。
これだけ長くなり、厳しい生活制限がつづくことで、経済への打撃は思いもしなかったほど大きく広がっていますが、社会は新しい環境や秩序とともに、普段の生活スタイルにも何らかの影響が出てきているようです。
建築業界のおいても、今年前半からのウッドショックと言われる木材の不足と価格の急上昇、半導体をはじめとした海外で作られている様々な部品の不足による建築部材の入荷遅れなどは、建築物価の高騰や工期の遅れなどとして、ニュースでもよく知られたところです。
住まいについても、在宅勤務などとの関係から、都市部からの避難を考えた郊外生活や別荘地での住まい作りなどが話題に上がります。
そんな大掛かりな話ではなくても、在宅勤務のためのスペースや、長くなったお家時間を過ごすための趣味コーナーを、リフォームで作ろうという方も多いようです。
今年、31会にご連絡いただいた方で、マンションの和室をリフォームして、茶道のお稽古ができる茶室を造りたいという方がいらっしゃいました。
茶室となると水屋も必要ですし、道具の収納場所の検討など、限られたマンション住戸の中では、全てを叶えることができないとしても、少し大掛かりなリフォームになりそうですが、家で過ごす時間を充実させて、住まいのあり方を再考するようなリフォームのご相談です。
設計や新木場での木材選定などの時間をへて、先月着工したのですが、まだ工事半ばで、出来上がった様子をお見せできませんが、クラインご夫婦も、現場には都度おいでになり、工事の進行を楽しみにいていただいています。
お茶室を造りたいといっても、ご要望は様々なのですが、基本のお稽古ができる席となると、お稽古のために必要な構成要素を用意しておく必要があります。
今回も、8畳間を基準として、畳の寸法(江戸間)や床の間の広さ、客・亭主・半東の動線から水屋・炉の位置をご相談し、給排水設備の作れる位置などを検討する必要がありました。
特にマンションでは、床下や天井裏に隙間がなく、排水のためのパイプスペースの位置も決まっています。浅い電気炉にしても床を高くしないと床下には収まりませんが、クライアントの打合せ・検討を重ねることで、デザインだけでなく、使い勝手においても、ご希望の計画にまとめ上げられたようです。
竣工の様子は、また次の機会にでもお伝えできればと考えています。
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