開口部考「何に対して開くのか?」@前田敦
何に対して開くか?
建築物に無くてはならない開口部
だからこそ、初めて敷地を観に行って
敷地と対話しているときに最も力点を注いでいます。
とかく北半球に建つ家は南側を開きたいと思うのが常識と化していますが、
南側だから開くという考えではなく
南側は自然光を取り入れるために開くという考え方に置き換えてみるとわかりやすいと思います。
南側には人の往来が多くて落ち着かない!
南側には向かいに建つアパートの屋外階段や廊下からの視線が気になる!
都市部ではいろんな要因が敷地に干渉してくるので、
そんなときは敢えて閉じてみるという方法を考えます。
写真の家はまさにその例で
プライバシーや落ち着いた時間を確保するために
南側に壁を設けて閉じた空間にしています。
自然光はハイサイドライトやスカイライト(天窓)から取り入れることで
室内に明るさも同時に確保していますので、快適な生活空間を用意することができました。
南側だから開く!という既成概念を捨てて
「何に対して開くのか?」という考え方に変えるだけで
新しい可能性が見えてくるはずです!
vol.3で出会った建築主さんの家
− 最新イベント情報 −
「江戸Styleの家」オープンハウスのお知らせ 2024 年11月30日(土) @小泉拓也+栗原守
「江戸Styleの家」オープンハウスを11月30日(土)に開催します。2005年7月に竣工した自邸兼モデルハウスです。約19年が経過していますので、無垢の木などの自然素材が時間の経過とともに美しく変化(経年美化)している様子を確認することもできます。自然素材の小振りな住まい、あたたかく気持ちのよい和モダンな住まいの雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 *「江戸Styleの家」はエコの取り組みでグッドデザイン賞を受賞しました。 *2021年12月「渡辺篤史の建物探訪」、「突撃!隣...