灯りを楽しむ (外部空間と内部空間の演出技法)@前田敦
コロナの感染拡大はまだまだ終息の兆しを見せていませんが、年末年始から続くの街のライトアップも中止となり寂しいものです。
少しでも早い日常の生活を楽しめる日が来ることを心待ちにしています。
灯りは人の心をホッとさせるたり、素敵な気持ちにさせたりするとても大切な演出装置です。
街や住まいにおいても上手く取り入れると、より豊かな生活環境を楽しむことができます。
イルミネーション
灯りを楽しむ代表格が街を彩るイルミネーションです。
イルミネーションの多くは樹木に小さな灯具を配置し、光りの樹形が浮かび上がります。
幻想的な演出になるので、常設よりも、非日常を楽しむ際に適しています。

ライトアップ
樹形のラインに光を散りばめるイルミネーションと違い
下方から樹木をライトアップすると光と陰の演出により奥深い景を楽しむことができます。

建築そのものが照明装置
商業施設に多いですが、そんな中でも綺麗だな~と魅入ってしまった建築です。※ディオール表参道(設計:SANAA)
表参道にマッチしたハイセンスな灯りを提供してくれます。

地方の鄙びた温泉街にデザインした施設では、街の行燈として街並みに馴染むように和のテイストを感じさせるものにしています。

エントランスのライトアップ
外部空間のライトアップは今や大切な演出
特にエントランスの導入空間は家全体の風格を司る重要な空間です。
和の雰囲気を演出する場合は、腰高から床面にかけて足元を照らす方法が効果的です。


現代的な空間においても、壁面を這うように照らす方法もお洒落です。

インテリアの照明
今ではインテリアの照明といえば間接照明が一般的になってきました。
照明そのものが光源が見えないように間接照明になっているものもありますが、
建築的に光源を隠すと空間全体を光の演出でまとめあげることができます。

廊下やスロープのように長い動線空間はリズミカルに光を連続させると効果的です。

天井での間接照明のほか、壁面での間接照明もモダンな空間にはよく似合います。
既製品の間接照明器具を建築化して、壁面全体を照明装置としています。

ブラインドやカーテンにスポットライトを当てて壁面間接照明とすることもできます。
この方法は手軽にできるだけではなく、写真撮影時に使用するレフ板の効果があるので生活空間を柔らかく包んでくれます。

天井、壁だけではなく床だって灯りを楽しむことができます。
もともと日本の伝統的空間は天井には照明を設けることなく、燭台や行灯で足元を照らす手法が一般的でした。
座る文化をにはこの方法が最適だったと思われます。
その行灯の灯りを床に拡散させる畳を一体となって、艶っぽい灯りの空間を演出しています。

遊び心を生かした床の照明の例です。
金魚が泳ぐ水槽そのものが床の照明になっています。

− 最新イベント情報 −
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この度、アトリエハコ(@七島幸之+佐野友美)で設計監理を行った住宅が完成に近づき、 お施主様のご厚意により完成見学会を行わせて頂く運びとなりました。 【久我山のSunny platform house】 落ち着いた低層住宅地の私道突き当たりの敷地に建つ、ダンス教室併設の戸建住宅。 最大容積確保、2台分の駐車場、家族と教室生徒のアプローチ、内部の借景及び近隣家屋とのバッファーとしての庭空間… 限ら...


