住む人の個性が表れるキッチン @岸井 智子
今週のリレーブログを担当します、meenaxy designの岸井です。今回は、住宅の設計を考える上で大きなウェイトを占めることの多いキッチンについて書いてみたいと思います。
食事は生活の基本でもあるので、住む人は調理や片付けのために実際はかなり多くの時間をキッチンで過ごすことになります。設備や寸法などの機能面も重要ですが、部屋からの見え方、また何よりそこで料理をする人が楽しい気持ちや落ち着いた気持ちになれることも重要で、実は住む人の生活に対する考え方や個性が一番表れる場所なのではないかと思います。
今回はまさにそのような、キッチンが住宅の中心に据えられた事例をご紹介します。
このお宅は代々続く米農家で、お米はもちろんのこと、裏の畑で野菜なども作っており、自ら生産した食料を自ら調理して食べる機会の多いお宅でした。隣接する母屋と一緒に食事をとる機会も多いため、母屋との連絡口を兼ねる入口に近い部分にキッチンがあります。ここが家の玄関でもあるため、入口からキッチンが見えすぎないように、入口側に壁とテーブルを設けています。
このテーブルの下部は家電や食器が収納できるようになっており、天板は大理石で、パンやピザを作る時にも便利です。
L形のキッチンは、一方は庭に向いており景色を楽しみながら、もう一方はダイニングの方を向いており食事する家族を見ながら作業ができます。
L型のキッチンの外側の一方はバーカウンターのようになっていて、調理する人と会話しながら食事をすることもできます。ダイニングが小上がり+掘りごたつと和風の設えだったので、バーのような雰囲気の部分も作れたらという施主の要望でした。
カウンター下にはボトルを収納するワゴンも制作しています。
今回のお宅のキッチンはフルオーダーで制作していますが、システムキッチンを用いる場合でも、レイアウトや素材、プラスの造作家具などで住む人の使いやすい、楽しい気分になるキッチンを作っていくことは可能です。
色々な方のご要望に合わせて、住む人の個性が表れる楽しいキッチンを提案していければと思っています。
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中野区の「自然素材の平屋の木の家」は平屋の約33坪の住まいです。建築主さまのご厚意により2025年9/20(土)完成現場見学会を開催させていただくことになりました。リビングダイニングとつながる大きなデッキテラスで内と外の暮らしを楽しむことができる平屋の木の家です。 無垢の木や左官の薩摩中霧島壁、沖縄の月桃紙、天井のくりこま杉などの自然素材でできた温かく気持ちのよい空間の雰囲気をご自身の目と心で体感してください。 家づくりを検討中の方のご参加をお待ちしています。時間指定で3組限定の見学...