ウッドショック @ギルド・デザイン磯村
今週のリレーブログを担当するギルド・デザインの磯村です。
現在、住宅計画をされている方なら、この「ウッドショック」は、気がかりなワードですね。工事契約をしようとされている方、さらに、契約はしたのですがという方は、もっと深刻かもしれません。
コロナ禍によるアメリカのリノベーション需要から、コロナ後の景気回復を目指した低金利、中国の堅調な景気、来年からのロシアの原木の輸出禁止政策、コロナによる物流の混乱やスエズでの事故など、かなり複合的な様相があるようで、金融的高騰を招いているのではないかと考えられています。
実際には木材がないわけではなく、バブル的な高騰という側面が強いということのようです。
大手プレカットメーカーの話では、そろそろ入荷も正常に戻るとみているようで、現在8割程度に抑えている受注も、徐々に回復させるそうです。ただ、価格的にはしばらくは高値が続く見通しのようです。
ギルド・デザインで設計した住宅も、まさにその真っ只中です。
4月初めに工事金額が決まり、ゴールデンウィーク明けからの着工予定だった住宅が、木材入荷の目処が立たなくなり、基礎工事を終えたところで止まってしまいました。
4月頃、木材価格としては、梁などの構造材の不足と値上がりで、1軒の住宅では、3〜40万程度と言われていたものが、工事を止めていたひと月ほどの間に、構造材だけでなく、木材費全体の5割もの価格アップが現実となってきたようです。
木材費用は、一般的に住宅なら工事費10%程度。300万程度でしょうか。この金額の5割アップは工務店にとっては大問題です。
この住宅の工務店さんも、なんとか施主への負担なく対応しようとしてくれていますが、中小工務店にとっては、大変な問題になっています。
このような状況がすすむと、クライアントへも報告の上で、クライアントの不利益にならない範囲で、設計としてもなんらかの対応が必要だと考えています。
これから見積もりを依頼する住宅については、なんらかの合意書を作成の上で、工事契約をする必要がありそうです。
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