床材の木フローリングのメリットデメリット掃除ダニ対策肌触り調湿硬さ滑り

今週のリレーブログを担当しますギルド・デザインの磯村です。

まず今回は、フローリングのメリット・デメリットについて。

フローリングといっても、様々な種類があります。大きくは合板を使った複合フローリングと無垢フローリングですが、樹種だけでなく、施工性の良さを追求したのも、性能を求め欠点を補おうとしている製品もあり、メリット・デメリットは一概には言いづらいものです
意匠的なこととなると、個人差もあるし、空間全体とのバランスも考えないといけません。これはどの床材でも言えることですが。

◯ メリット

1、掃除のしやすさ
カーペットや畳と違って繊維ものではないので、ホコリやゴミがや繊維の間にはいりこむことがありません。水やコーヒーをこぼしてしまったり、食べこぼしが落ちたとしても、瞬時に汚れが染み込むわけではないので、慌てずに拭き取れば問題なく綺麗にもどせます。

2、ダニ対策に有効
カーペットや畳が、だんだんと使われなくなり、フローリンが普及していった理由の一つがこれです。湿気やホコリを好むダニにとって、ホコリなどがたまる隙間のないフローリングは、清潔に保ちやすく、ダニの発生しにくい床材です。

3、木目の良さ、肌触りの良さ
適度な硬さの心地よさと共に、樹種による天然の木目を楽しむことができます。さらに、木の持つ肌触り感の良さを素足に感じることができます。汚れや傷つき防止のために、ウレタンなどの塗膜が厚く塗られているものは無理ですので、自然塗料などで仕上げている無垢フローリングや複合フローリングがよろしいです。

4、調湿性能
フローリングは天然素材です。3と同じく化学塗料が厚く塗られてものに調湿性があるとは思えませんが、自然塗料で仕上げてあるものは、高湿度な時期には室内の湿度を調整してくれます。

5、経年変化を楽しむ
新築したばかりのフローリングも良いものですが、時と共に重厚感が増すように色艶が変化していくのは楽しいものです。無垢材では特にそう言われていますが、複合フローリングでも同じです。樹種による違いはあるものの、天然木が使われていれば、色艶は変わります。
直射日光による色あせにはご注意を。

◯ デメリット

1、隙間、ソリ・ムクリ
多くは無垢のフローリングが問題となりますが、木材自体の持つ伸縮性のために、乾燥による収縮で隙間ができたり、湿気を含むことによる膨張を起こします。特に床暖房を入れる場合は、乾燥度合いや樹種・板幅など使えるものが限られます。複合フローリングは、床暖対応をしているものが多くあります。

2、冷たさ
フローリングはタイルなどと比べると熱の伝導性が低いのですが、畳やカーペットと比べるとはっきりと冷たい素材です。高気密高断熱住宅が普及してきましたが、冬の朝の素足では、ヒヤッとします。
杉や桐などの柔らかい材は、内部に含まれる空気が多いので、意外と暖かいです。暖かいフローリンをお考えなら桐がお薦めですが、とても傷つきやすくなります。

3、硬さと傷
比較の問題ではありますが、畳やカーペットと比べれば硬く、足が疲れやすいと言えます。前述した杉や桐は柔らかくて良いかもしれません。
フローリングが硬いといっても、ダイニングなどで椅子を引きずれば、傷が付きます。硬い物や尖った物を落としてもそうです。
生活の中では、傷はつくもので、それも味だと考えられるのが良いことだと思います。

4、滑りやすい?
滑る滑らないという一般的な仕分けでは、フローリングは滑りらない材料に分類されていますが、滑りにくいとは言い難い材料だと思っています。案外滑るものだと思って、使い方を考えておく必要があると思います。

5、水に弱い
水がこぼれても、すぐに染み込むものではないので、さっと拭き取れば問題はないのですが、長く濡れている、こぼしたものを拭き忘れていたりするとシミがついたりします。
窓辺の結露や脱衣室の湯上りの濡れなどから、シミになったり、腐りやカビ付きの原因にもなります。

2、カーペットのメリット・デメリット

3、土間(コンクリート、モルタル、タイル)のメリット・デメリット

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磯村一司+政本邦彦
ギルド・デザイン一級建築士事務所

著者情報

磯村 一司 + 政本 邦彦磯村 一司 + 政本 邦彦

磯村 一司 + 政本 邦彦 いそむらかずし まさもとくにひこ

株式会社ギルド・デザイン
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風や光、素材の扱い方、住宅としての生活のしやすさ、それらをバランスよく、シンプルでさわやかで心地よい、その上で、建主さんの考える一つ先のデザインを提案します。

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