メリハリ空間@清水禎士+清水梨保子

日本人の伝統的な世界観で「ハレ」と「ケ」という表現があります。

大雑把に言うと、「ハレ」は主に祭礼、儀礼といった非日常のもの、「ケ」は普段の日常生活のもの。

古来の日本家屋の中にはこの「ハレとケ」という概念が組み込まれており、人を迎える座敷などは「ハレ」の空間、寝食や水廻りを「ケ」の空間として、家全体の空間構成に深く関わっていました。

なんだか難しい事を述べましたが、家の中に、この「ハレとケ」が無ければどうなのか。おそらく、変化のとぼしいつまらない空間になるのではないでしょうか。

 

ただ、近年の住居内の生活スタイルでは座敷や応接間など少なくなってきていますし、人目につかない寝室や個室なども華やかに飾る人も多く、「ハレとケ」は曖昧になってきています。ともすると住宅内は変化の無い空間となってしまいます。

 

私たちは住宅を計画するときに「ハレとケ」の概念を意識しつつも「ハレとケ」の二面性に着目し、「メリハリ」空間を考えることにしています。

「メリハリ」は変化に富んだ空間を演出するだけでなく、コスト面にも、設備スペースなどにもこの「メリハリ」が役立ちます。

リビングなどは出来るだけ天井の高い気持ちのよい空間を作りつつ、仕上げ材にもこだわります。このように住宅の顔となる空間にすることで家族も自然に集まり、また、来客時のおもてなしの場にもなり、ちょっとした「ハレ」の場にもなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハレ」の空間

天井高さ4m超のリビング。床はチークの無垢材、天井はリシン吹付。
ちょっと贅沢に仕上げました。

 

一方で、倉庫や洗面室などは機能性を意識したローコストの仕上げ材を選び、天井も合理的な高さにとどめ、空きができた天井内に収納や設備スペースなどを設ける事も可能となります。この二面性が「メリハリ」となり豊かな空間が生まれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケ」の空間

天井高さは2.2m。床は長尺塩ビシートで安価に且つメンテナンス容易に。壁は量産品の丈夫なものを使用。
合理的な空間です。

 

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