一戸建て住宅で屋根付き自転車置場を設けたい @古川達也


大きめの玄関ポーチ庇下を家族全員の自転車が置けるスペースとした事例。@横浜市戸塚区の一戸建て住宅「2つのテラスをもつ家」→ TV番組「渡辺篤史の建もの探訪」で紹介されました。
 

一戸建て住宅で必要になった
屋外の屋根付き自転車置場

一戸建て住宅の新築計画の中で「屋根付きの自転車置場を設けたい」というご相談でした。ご家族が悩んだ課題は大変共感出来ます。自転車は建物周り敷地の中であればどこでも停められるかもしれないが、自家用車の近くだと雑に行き来したり、何かの拍子に倒れて車を傷つけてしまったりすることもあると思うので、駐車スペースと間合いが取れる置き方にしたい。道路から遠ざかり、自転車置場を敷地の奥にしてしまうと毎日行き来しにくいし、建物本体や敷地境界の塀やフェンス等に当たってしまうこともストレスになりそう。一方で道路と間合いが無く道路に面して出し入れするような配置だと、自転車を扱う子供の飛び出しや転倒による道路へのはみ出しなど、それはそれで心配。考えてみると自転車に乗って遊びに来る子供のお友達も停められるような、スペースのゆとりも必要だ。サドルやチェーンが雨に濡れると劣化が早まるし電動アシスト自転車も必須なので、駐車スペースに屋根が無かったとしても、自転車置場には是非屋根が欲しい。

横浜市戸塚区の一戸建て住宅「2つのテラスをもつ家」ご家族は、玄関ポーチの庇を少し大きくして、自転車置場を兼ねる方針を選択されました。自転車置場の屋根は住まい本体と構造的に一体なので耐久性があり、かつ経済的。また結果として玄関前の庇が広がったことで、雨天時に傘をさしたりたたんだり、外出時の鍵の開け閉めや荷物の一時置きなどが快適で、日々の暮らしの利便に繋がる効用もありました。道路や駐車スペースと間合いが取れた位置で、自ずと玄関に近く視認性も高い場所なので、いたずらもされにくい安心感があります。玄関先のシンボルツリー(樹種:ソヨゴ)は、子供のお友達が何人か自転車で遊びに来ても、自家用車と接触せず停められるスペースを生み出し、同時に玄関前の柔らかい目隠しとなっています。

玄関ポーチ庇を伸ばした「屋根付き自転車置場」。ご家族は日々の主動線上にあり安全性と利便性が得られた自転車置場に満足されています。新たに始まった横浜市泉区の新築住宅計画「間合いを楽しむ家(仮称)」でも、玄関ポーチ庇下を自転車置場とするアイディアで計画が進んでいます。

古川達也
古川都市建築計画一級建築士事務所


横浜市泉区の新築住宅計画「間合いを楽しむ家(仮称)」1/100イメージモデル

 

合わせてご覧下さい♪

横浜市戸塚区の一戸建て住宅『2つのテラスをもつ家』リモート見学会
◆YouTube公開(スマートホンやパソコン等でご覧頂けます)
コチラURLにアクセスしご覧下さい(約30分)→ https://youtu.be/gYPk5KHxyyE

『2つのテラスをもつ家』建築概要
リビングの延長として、隣りに住むご両親の住まいと行き来できる眺望テラス。共稼ぎご夫婦の家事をサポートできるよう水廻りと繋がる物干しテラス。2つのテラスをご家族のとっておきスペースとし、屋内外の繋がりを大切にした住まいです。リビング壁面7.5mのジャンボ書棚など、ご家族が楽しみながら収納したり飾ったりできる、オリジナル造作家具を各所に配置することで、暮らし方の幅を広げています。※本件はBELS評価(建築物エネルギー性能表示制度)5星を取得。約5KWの太陽光発電パネルを搭載したZEH住宅(ゼロ・エネルギー・ハウス)です。

□ 場所:横浜市戸塚区
□ 用途:個人住宅(夫婦+子供3人)
□ 構造:木造2階建て
□ 敷地面積:167.48㎡(50.66坪)
□ 建築面積:77.17㎡(24.53坪)
□ 延床面積:119.99㎡(36.29坪)
□ ZEH住宅(BELS評価5星取得)
□ 長期優良住宅
□ 断熱性能:UA値0.41 等級4
□ 気密性能:C値0.3(気密試験を実施)
□ 耐震性能:許容応力度計算 等級3
□ 施工  :中山建設
□ 設計監理:古川都市建築計画 古川達也
□ 構造設計:宮崎構造設計事務所

『2つのテラスをもつ家』
完成写真はコチラです→
完成までの歩みはコチラです→

 

著者情報

古川 達也古川 達也

古川 達也 ふるかわ たつや

古川都市建築計画

住まいが安心で心地いい。そして住まいに感動がある。 そういう家づくりのお手伝いをしたいと思っています。

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